青酸化合物で3人殺害、筧千佐子死刑囚が死亡
京都、大阪、兵庫で青酸化合物入りカプセルを飲ませて3人を殺害したなどとして、殺人と強盗殺人未遂の罪で死刑が確定し、大阪拘置所に収容されていた筧(かけひ)千佐子死刑囚(78)が26日、死亡した。法務省が同日発表した。 【写真】大阪拘置所=大阪市都島区 法務省によると、筧死刑囚は同日午前7時半ごろ、拘置所の居室内で仰向けで倒れているのが見つかった。呼吸はあったものの、職員のよびかけへの応答がなかったため、病院に搬送。まもなく死亡が確認されたという。午前6時半ごろには、居室内で座っている様子が確認されていたといい、今後詳しい死因を調べる。 11月下旬に大阪拘置所で30分ほど面会した関係者によると、このときの筧死刑囚は車いすを使っていたという。以前と比べると、やせて弱った印象だった。「いつも車いすですか」と尋ねると、「普段は自分の足で歩いています」と返ってきた。ただ、会話のかみ合わない場面もあったという。 確定判決によると、筧死刑囚は2012~13年に夫(当時75)と70代の交際男性2人に遺産目当てで青酸化合物入りカプセルを飲ませて殺害、07年には借金返済を免れるため知人男性にもカプセルを飲ませて殺そうとした。(久保田一道、八百板一平)
朝日新聞社