ガザの死者、7割が女性や子ども 国連が人道状況の悪化を警告
(CNN) 国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)は11日までに、パレスチナ自治区ガザ地区での戦闘が始まった最初の半年間について死者数を検証した報告書を発表した。死者の7割近くが子どもと女性だったことが判明したとし、イスラエル軍が国際人道法の基本原則に組織的に違反していることを示していると指摘した。 複数の国連機関は、ガザの大部分での人道状況の急速な悪化と、1年以上にわたるイスラエルの軍事作戦による民間人の犠牲について、再び警鐘を鳴らしている。 報告書は、こうしたイスラエル軍の攻撃が続いていることについて、民間人の死や、選択された戦争の手段や方法が及ぼす影響に対する明らかな無関心を示していると指摘した。 報告書によれば、確認された死者のうち80%は住居用の建物や同様の家屋で死亡しており、そのうちの44%が子ども、26%が女性だった。 OHCHRは、多数の乳児や幼児、女性、高齢者、家族が住宅用の建物の内部で一緒に死亡していることを示すパターンが見つかったと述べた。 OHCHRのトゥルク人権高等弁務官は、民間人の死傷者について、「国際人道法の基本原則、すなわち、区別、比例、攻撃時の予防の原則の順守を怠ったことの直接の結果だ」と述べた。 国連児童基金(ユニセフ)は先に、ガザでは先月、学校に対する攻撃が少なくとも64件報告されたと明らかにしていた。攻撃によって推計128人が死亡しており、その大部分が子どもだった。 ユニセフによれば、直近の推計では、10月に記録された攻撃のうちほぼ半数がガザ北部でのものであり、新たな激しい爆撃や大規模な避難、援助の欠如によって子どもたちが危機的状況に追い込まれている。 イスラエル軍は繰り返し、イスラム組織ハマスが学校や民間人の避難先を活動の隠れみのとして利用していると主張している。