「キョン」撮影できたら2千円 茨城県、全国初の報奨金
農作物を食い荒らすなどの被害が問題となっているシカ科の特定外来生物「キョン」について、茨城県は写真や動画を県内で撮影できたら2千円の報奨金を出す全国初の取り組みを始めた。県内の目撃例は多くないものの、隣の千葉県で大量に繁殖していることから、大規模な「越境」を食い止めたい考え。「できる限り情報を集め、対策を練りたい」と協力を呼びかけている。 キョンは成獣で体長約1メートル、重さは10キロ以上になることもある。警戒心が強く、人を襲うことは考えにくいというが、農作物の被害金額は増加傾向で、大きな鳴き声が迷惑との声も上がっている。 茨城県では2017年、同県神栖市と千葉県を結ぶ橋で死んでいるのが初めて見つかり、23年までに計4例の目撃情報がある。 報奨金制度では、4月1日以降に撮影された写真や動画を、発見場所や発見者の名前と一緒にメールで報告すると、1情報で2千円が受け取れる。集まった情報はホームページで公表。狩猟免許保持者を対象に、県内で捕獲した場合は1頭当たり3万円を払う制度も整備した。