事前告知なしのサプライズ、発売すると即完売!任天堂が突如1.3万円の目覚まし時計を投入、『マリオ』や『ゼルダ』で起きられる高級時計の狙いは?
任天堂は2014年の経営方針説明会において、QOLを楽しく向上させることを新しい娯楽にする予定だと発表していた。最初のテーマは「睡眠と疲労の見える化」であり、かつそれを簡単にできるようにすることを重視している。そのひとつとしてノン・ウェアラブル、つまり何も身に着けずに計測できることをポイントとしていたわけだ。 さて、これで話が見えてきただろう。アラーモはまさしくノン・ウェアラブルに睡眠状態を計測できるものであり、かつ適切な睡眠をとれるように誘導する商品となっている。
2014年の発表時は、アメリカで睡眠時無呼吸症候群に関する医療機器を開発・製造・販売しているResMedと業務提携したと発表されていた。アラーモにはさすがにそこまでの機能はないのだが、その一部を担っているのは間違いないだろう。 なお、日本経済新聞の記事によると、2018年12月の段階で任天堂は「QOL事業の開発を中止」すると通達していたという。そのときの企画の一部がなんとか形になって表に出てきたのがアラーモなのかもしれない。
■つい、任天堂の次世代機についても妄想してしまう ここからは筆者の妄想である。アラーモを使っていると、「もしかするとこれは任天堂の次世代機に関係があるのではないか」という考えに至った。 まず気になったのは『リングフィット アドベンチャー』のアラームがあるところだ。これはリング型コントローラーを操作してフィットネスを楽しめるゲームで、コロナ禍は特に話題になった。 しかし、ほかのゲームと比べると少し異質である。マリオやスプラトゥーンのように有名なキャラクターではない。関連性があるとすれば、健康くらいのものだ。
そして、アップデートでアラームが追加される部分も気になった。アラーモはなるべくシンプルに扱えるよう考慮されている。にもかかわらず、インターネット接続をしてニンテンドーアカウントと連携することによって、ようやく追加要素が得られるわけだ。 どうせ発売を遅らせても問題ないのだから、最初からアラームを入れておけばインターネット接続なんて手間を避けられるのではないか? と思うのだが、これが必要なものだとしたらどうだろうか。
もし任天堂の次世代機が「プレイヤーのQOLを高める要素」をプッシュしてくるのであれば、アラーモの存在はしっくりくる。ニンテンドーアカウントに連携してデータを保存でき、そういった記録を次世代機に集約できたのならば、新たな魅力を生み出せるゲーム機になるかもしれない。 繰り返すが前述のように、これは根拠のない想像である。アラーモにはまだ謎が多く、どうしてもその答えがほしくなってしまうのだ。
渡邉 卓也 :ゲームライター