事前告知なしのサプライズ、発売すると即完売!任天堂が突如1.3万円の目覚まし時計を投入、『マリオ』や『ゼルダ』で起きられる高級時計の狙いは?
たとえばマリオに設定した場合、アラームが鳴って起きるとコインを取得した音が何度か鳴り、ステージクリアのジングルが鳴る。まるでゲームをクリアしたかのように、遊び感覚で目が覚めるというわけだ。 なお、今後のアップデートで「どうぶつの森」と「マリオカート」のアラームも追加される予定となっている。 ■高級目覚まし時計はいったい誰向けなのか? このように電波センサーを活用した目覚まし時計としては興味深いのだが、問題は狙いがよくわからないということだ。
子供向けの目覚まし時計としてはおもしろく、筆者の4歳の子供も強く興味を持った。マリオが動くだけで喜ぶし、入眠時のサウンドでぐっすり眠ったのにも驚いた。 ただ、アラーモの価格は1万2980円(税込)である。子供に与える目覚まし時計としてはかなり割高だろう。しかも動きを感知するセンサーのおかげで、基本的にひとりひとつのベッドでの利用が想定されている。 制約も多い。アラーモはUSBケーブルで常に給電する必要があるし、設置場所もベッドから高さ20cm以内に収めなければならない。ペットがいる場合もセンサーに影響があるので使いづらくなる。
はっきりいって、あまりにも注文の多い目覚まし時計だ。また、任天堂のキャラクターが出てくるという部分も必須かどうか疑わしい。 そもそもアラームで起きるときはうるさいから起きるのであって、サウンドの内容はどうでもいいのである。実際、「マリオの曲だ」と思うのはなんとか覚醒したあとで、その中身の良し悪しを吟味している場合ではないのである。 筆者は普段Apple Watchのアラームで起床しているが、そのサウンドにこだわりなどまったくないし、起こしてくれることが第一といえる。また、目覚まし時計に使っていた音が嫌いになるケースもあるそうで、それを懸念する声もある。
とはいえ、電波センサーによるアラーム停止機能はなかなか優れている。筆者は2日目にして「センサーから感知されれば止まるのだから、とにかく床に降りればよい」と無意識のうちに行動できた。床に落ちてもまだぼんやりと半分夢の中にいたものの、さすがに寝床から抜け出せればなんとか目は覚めるものだ。 ■かつて存在したQOL事業が関係している可能性 このように製品の狙いがわかりづらいアラーモだが、それを紐解くのに重要なのが、任天堂が掲げていたQOL(クオリティオブライフ)事業に関する動きである。