日本人の「平均年収」はどのくらいですか? また「中央値」との差は大きいのでしょうか…?
日本人の年収はどれくらい?
平均値と中央値の違いが分かったところで、日本人の年収について解説します。平均値と中央値でそれぞれの数値が異なるため、自身の年収とこれらの数値を比較して、自身の収入が全体でどの位置にあるのか確認しましょう。 ■日本人年収の平均値 厚生労働省が2022年に発表した資料によると、日本における年収の平均値は545万7000円でした。この数値は高度経済成長期である1985年から1990年代前半にかけては急激な上昇を見せましたが、1994年の664万2000円をピークに、年々減少傾向にあります。 近年では物価の上昇に伴う企業の賃上げも相次いでいますが、長い目で見ると一昔前より平均年収は減少しています。 ■日本人年収の中央値 日本人の平均年収が545万7000円であるのに対し、同資料における中央値は423万円でした。その差はおよそ120万円です。同資料における平均年収には、少数派である年収1000万円以上の層が含まれています。 前述したように平均値は極端な数値に影響されやすいため、自分の年収を基準として考えるならば、中央値のほうが現実に近いといえるでしょう。 ■所得の分布 同資料における平均所得別の割合は、表1の通りです。 表1
出典:厚生労働省「Ⅱ 各種世帯の所得等の状況」より筆者作成 表1の内容見てみると、年収の平均値にあたる500万円以上600万円未満は10.3%、中央値にあたる400万円以上500万円未満でも8.4%しかありません。多数派としては200万円以上300万円未満の14.6%が最も多いため、自身の年収が上位何%にあたるかを知りたいときは、表1の内容を参考にするとよいでしょう。
参考にするなら平均値よりも中央値のほうが現実的
年収においては平均値と中央値で約120万円も乖離しますが、自身の年収が周囲と比べて上か下かを見たいときは、中央値を参考にしたほうがよいでしょう。また、現在の年収が全体の上位何%か気になる場合には、平均値や中央値よりも、所得の分布を基に判断したほうが正確です。 出典 厚生労働省 Ⅱ 各種世帯の所得等の状況 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部