「集落の孤立」は他人事ではない…孤立に備えて私たちができること 能登半島地震で見えた教訓
能登半島地震の発生から2か月。この地震では、半島での集落の孤立が問題となりました。同じく半島に位置する愛媛の伊方町。南海トラフ巨大地震で想定されている、孤立への備えを取材しました。 【動画】南海トラフ地震で集落孤立 どう備える?<NEWS CH.4> 愛媛最西端の町。佐田岬半島に位置する伊方町です。 伊方町総務課 林善法 課長補佐: 「主要となるメロディラインがピンクの表示に。旧瀬戸町、三崎町に行くほど主要道から遠いといいますか、メインの道路に行くまでが遠くなっており、集落が点在している」 山を縫うようにして設置された道路を通らなければ、集落にたどり着けない独特の地形です。
林さん: 「結構険しい道もありますし、正直わたしも一個人として感じるところだが集落に行くまでの道がかなり地盤が緩いところもあるのかなと感じている」
「孤立ゼロ」というのはあり得ない…県が南海トラフ地震の被害想定見直しへ
ハザードマップにも、土砂災害の警戒区域を表す黄色いエリアが至る所に… 「ほとんどの地区の海岸沿いは土砂災害警戒区域に該当する。担当者として個人的な意見になるが孤立ゼロというのはあり得ない話かなと」
県の想定によると、南海トラフ巨大地震が発生した際、県内で孤立する集落は西予市で101、宇和島市で31、松山市でも4と最大268に上るとされています。 しかし、アクセス道路が少ないにも関わらず、伊方町での孤立は発生しないことになっていました。 県は来年度の当初予算案に地震被害想定の調査費を盛り込み、南海トラフ地震の被害想定を見直すことにしています。
白石アナ: 「こちらの集落にも土砂災害に注意という看板があります。この集落の広い範囲、そしてこの集落に通じる道も土砂災害警戒区域に指定されているのがわかります」 住民: 「町道になるんやけど、この上からずっと三崎から来れる道がある。あっちはめちゃくちゃ山道。これはいい道」 Q.車1台分ですけどこれがいい道? 「これが昔からの一番いい道」
しかしこの道も、以前通れなくなったことが。 住民: 「一回その向こうの明神の方で土砂崩れして1人亡くなった。もうだいぶ前だけど」 住民: 「ここに家があったこの川の向こうに」 Q.あそこ今空地になっているところ? 「わたしも80歳になったがちょっとの土砂はあってもこんなに家がつぶれるようなのは初めてだった」