「集落の孤立」は他人事ではない…孤立に備えて私たちができること 能登半島地震で見えた教訓
続いて福岡さんが案内してくれたのは。 福岡さん: 「こちらが大和ハウスさんの一時避難場所、あそこの緊急避難場所で夜もずっと過ごすわけにもいかないので、とりあえず屋根つきで寝泊まりができるところということで」
普段はこの地区を管理する住宅メーカーの事務所や住民の交流スポットとして利用されている建物。 「アグリトピアとの間に、土砂災害警戒区域に指定されている部分があって夜はそういった所にいったら通行中に崩れてきたら危険なので、いったんここで休んでもらって安全確認をしたうえで移動する」 避難所に行けないことも想定し、住宅メーカーと協力して地区に定住している住民が2日間程度過ごせる食料や医薬品なども備蓄しているといいます。 「孤立するかもしれない」という考えのもと、自分たちが暮らす場所の特徴を知り、対策を進めている福岡さん。 「過大な準備は現実的に無理なので、現実に沿った内容でこの地区の長所を生かして、そういう知識なり技術として蓄えてそれをうまく活用して延命措置をとるというか生き延びていくということをやっていきたい」
最も大事なのはまず知ること、知らせること
「孤立」に備え、私たちができること。 森さん: 「孤立する可能性の高い集落に住んでいる人は、食料や飲料を備蓄しておくということ。普通で1週間というなら、孤立するところはさらにプラス1週間これぐらいは考えておかなければならない」 その上で… 「いくら地震被害想定してもその結果がひとつひとつの集落に知らされているわけではない。最も大事なのはまず知ることですし、知らせることですし、それもわかりやすい情報を出す。これに尽きると思います。わかりにくいから備蓄の推進につながらない」 今後30年以内に70%から80%の確率で発生すると言われている南海トラフ巨大地震。 能登半島での出来事は、未来の愛媛で起こることなのかも知れません。