1000馬力オーバーのランボルギーニを富士スピードウェイで全開!「レヴエルト」は飼いならされた猛牛なのか? それとも…
アドレナリンを放出させるデザイン
ボディデザインは、Y字型のライトシグネチャーを特徴としたもので、かつそのフィニッシュには彫刻的な美しさが演出されている。デザインはもちろんランボルギーニ・チェントロ・スティーレのミティア・ボルケルト。彼は「レヴエルトのデザインは、アドレナリンを目に見える形で表現したもので、そのデザインによってランボルギーニの個性的なデザイン言語の未来に向かう扉を開くモデルである」と語る。 その内側に包み込まれる基本構造体は、もちろんカーボン製のモノコック。高剛性と軽量性の恩恵で、レヴエルトのパワーウェイトレシオは、同社史上最高の1.75kg/hpを達成したという。スーパースポーツカーでフロント構造を100%カーボン製としたのも、このレヴエルトが初のこと。参考までに車重はドライウェイトで1772kg。この数字はアヴェンタドールより10%軽く(フロントフレームだけでは20%軽い)、ねじり剛性も40000Nm/度と25%の強化を果たしている。前後重量配分は44:56という数字になる。 レヴエルトのドライバーズシートに座り、コクピットドリルを受ける。走行に必要なスイッチは、ほとんどがステアリングホイールに集中しているが、確実な操作性という意味では個人的には若干懐疑的な印象を受けるものだった。停止している状態ならまだしも、はたして走行中にこの小さなスイッチを正しく操作し、場合によってはドライブモードやバッテリーモードの切り替えなどが正しく行われたのかどうかを、インパネの表示で確認することができるのだろうか。
横置き8速DCTの素晴らしさ
まずはピットロードを「チッタ」、いわゆるエレクトリック・モーターの駆動力のみで走る、ゼロ・エミッション走行でスタートするが、それでも加速感は十分に魅力的で、早朝や深夜などの住宅街でドライブするには、これは大いに役立つモードといえる。 コースインすると、テストドライブを先導するインストラクターから、「ハイブリッド」へとドライブモードを変更する指示があった。ここでV型12気筒エンジンは始動し、レヴエルトはさらに猛獣の片鱗を見せ始めるのだが、まず印象的だったのは、今回新たに横置き式となった8速DCTの出来栄えの素晴らしさだ。これまでランボルギーニが横置きギアボックスを採用したのは、あの「ミウラ」と「エッセンサSCV12」の両モデルのみ。センタートンネル内からトランスミッションが消えたことで、例のリチウムイオン・バッテリーパックも、重心の低さを損なうことなく搭載することができるようになったわけだ。 シフト時のショックはほとんど感じられないほどに小さい。マニュアル・シフトはその先の「スポルト」、「コルサ」モードに与えられた特権といえるが、さらにバッテリーモードで「パフォーマンス」を選べば、いわゆるレヴエルトのフルパワーが満喫できるということになる。このバッテリーモードにはほかに、「リチャージ」などが設定されており、この先でチッタ・モードを使いたい場合などには、それを選択しておけば最大効率でバッテリーは充電される。 それにしても、なんと素晴らしいスムーズさとレスポンスを感じさせるV型12気筒エンジンなのだろうか。エンジンスピードがレッドゾーンに至ったことに気づかないほどに、このV型12気筒エンジンはマナーの良い動きに終始するのだ。
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