さや香、MCを務めるMLB情報番組でゲストに困惑? 「現役時代憧れていた元選手たちがみんなボケたがるんです」今春、東京進出後の心境の変化も
日本人選手や世界最高峰の選手が活躍するMLBの見どころや楽しみ方を紹介するABEMA・KDDI(特別協賛)による情報番組「MLB's ON FLEEK」(毎週金曜昼12:00~12:15、ABEMAにて配信中)。MCは、M-1グランプリ2017、2022、2023のファイナリストのさや香(新山、石井)が担当。MLBの基礎知識や特有のルールなど意外と知られていない豆知識を紹介するなど、ビギナーからMLBファンまで楽しめる番組になっている。今回は野球番組の初MCとなるさや香に、MLBについて、心境の変化などを語ってもらった。 【写真】昨年のM-1後、一気に全国区となったさや香 ■憧れの元選手を見て、少し幻滅しています(笑) ――毎週、MLBのちょっとした豆知識や楽しみ方を紹介していますが、番組には慣れましたか? 石井 ほんまに知らんことが多いんで面白いですね。この番組に関わってから単純にMLBに興味が出てきました。劇場の楽屋とかで芸人たちとMLBを見たりするのですが、前よりも知識が入っていると感じることもあって…。それも単純にうれしいです。野球そのものは一応、中学まではやっていて、その後、嫌いになってしまったので、やっと戻ってきたというか。野球って奥が深いなって思います。 新山 ゲストで来てくださる元野球選手の方が本当に豪華で。それだけでも野球少年だった僕はうれしいです。 石井 僕は全然野球を知らんから、どんなにゲストの方がレジェンド的な選手でも全然緊張しないんで、気持ちがラク。山本昌さんがいらっしゃっても、名前は知っているけど、バックボーンは知らんから緊張はしないという(笑)。だからこそ楽しめているというのはあるのかもしれないです。 新山 僕は、昌さんをはじめ憧れの元選手を見て、少し幻滅しています(笑)。みんなフランクすぎるんですよ。飾らない態度で接してくれるから、あれ?みたいな。昌さんもこないだの収録のとき、始まるギリギリまでYouTubeでゴルフを見ていましたから(笑)。こんな方なんだ…って驚きはありましたね。ただみんな本当に優しい方ばかりで。今回は誰がゲストなんだろう?という楽しみがあります。 石井 解説のときはもっと真面目なんかな? 新山 どうなんやろ。里崎(智也)さんなんてきっとあのままな感じもするし、杉谷(拳士)さんも五十嵐(亮太)さんもきっと変わらない気も。違ったら驚きかも。なんで元野球選手の方ってこんなに面白いんですかね。 石井 ボケたがりの人が多いですよね。今後はゲストにも注目していただければと思います。 ――MLBには元々興味はありましたか? 新山 興味はありましたが放送している時間が日本時間だとなかなか微妙な時間なので、ニュースとかで結果を知るくらいで、すごく詳しく見てきたという感じではなかったです。ただ、この番組が始まってから、MLBの野球ゲームをやるようになって。それで知識を入れたりしています。ただめちゃくちゃチーム数も多いし、選手も多いんで誰が誰だかわからないことが多いですが…。徐々に知っていっている感じです。 石井 大阪におるときにニュース番組に出させてもらっていたので、大谷(翔平)選手など日本選手の動向は知っていたし、今日の結果はどうやったんやろ?くらいは興味がありました。やっぱり日本人選手からMLBに興味を持っていく人は多いんじゃないかなと思います。 新山 なんといっても大谷選手がすごすぎますから。自然と注目度が高まっていきますよ。そんなタイミングでMLBに関わった仕事ができて本当にうれしいです。 石井 実はこの席を狙っている芸人はいっぱいいるんですよ。そういう人らに負けんように、楽しみながら番組を盛り上げていけたらと思います。 ――バラエティー色も強く、初心者も楽しむことができる番組だと思うのですが、そのあたりは意識されていますか? 石井 あえて何かをすることはしていないですが、ありのままの僕でいこうとは思っています。今回MCに決まってから、自ら勉強することはしないで、日常で自然と入ってきた知識のみであの場に立っています。周りの芸人から聞いた知識を言ったりするんですが、間違えていることもあって。でもムリに背伸びをすることなく発言しています。質問するときもアホなふりとかはせずに、ほんまに知らなくて聞きたいから聞いているという感じです。 新山 初心者が1人いるので、視聴者の方も目線が合いやすいと思います。よく吉本芸人に例えたりしてわかりやすく伝えたりしていますし。まぁトミーズさんの名前が出やすいのはしょうがないですね。僕らはまだ大阪の芸人さんの名前が出やすいんで、少しずつアップデートしていけたら。 石井 気を付けていきたいです(笑)。 新山 あと、MLBだけでなく日本のプロ野球にも興味のある方ももちろん見ていただきたいです。意外な違いを知ることができますから。 ■「見せ算」が東京での名刺になった ――4月から東京を軸に活動を始めてこの番組が始まったりといろいろ環境が変わっていますが、心境の変化はありますか? 石井 家賃が高いというのはあるんですが、水道代も高くて…。東京に驚いています。 新山 水道代のことはいらんでしょ。まぁ一番に大きいのは、こうやって番組のMCをやらせていただいていることですね。めっちゃありがたいです。これまで責任感が必要となる番組をやったことがなかったんで、東京に来てやっと責任感が芽生えてきた気がします。…って別に大阪時代は責任感がなかったわけではなく、どこか若手芸人の延長上に今があったんで、やっと大人になったというか。なんかまたちょっと違った感覚になっています。 石井 ほかの芸人が出ないというのが大きい気がします。 新山 そうやな。大阪の番組は僕らだけでなくほかの芸人と一緒に出ることが多かったんで。出演者の中で芸人が僕たちだけっていうのも初めてかも。だから気持ちの変化があるのかもしれないです。 ――番組内に「MLB算」というコーナーがありますが、M-1グランプリ2023で披露した「見せ算」はお2人にとってどのような存在ですか? 新山 名刺というか…。まぁ僕らといえば「見せ算」という感じになっていますね。 石井 名前で呼ばれず「見せ算!」って呼ばれることもありますから。まぁそういうものができてよかったかなとは思います。 新山 M-1チャンピオンという名刺にするか、「見せ算」という名刺にするかという中、僕らは「見せ算」を選んだわけで…。それで、M-1チャンピオンという名刺ももらえたらよかったんですが、とりあえず1枚は手に入れたんで。それはよかったなと思います。 ――最後に番組に期待していることを教えてください。 石井 僕のようなポジションの芸人を出しているって結構ヘンなことをしている番組だと思うんですよ。僕としてはありがたいので、できれば野球を知らない人と野球をつなげるきっかけを作れたらと思います。さや香からこの番組が気になってMLBに興味を持ってもらえたら。それが理想です。あとは個人的に大谷選手とつながることができれば。期待しています! 新山 現地で観戦したいですね。生の空気感を体験したいというか。大谷選手を含め、山本(由伸)選手がいる(ロサンゼルス・)ドジャースを観に行きたいです。 石井 ダルビッシュ(有)選手を観に行くのもあり。日本人のスターが活躍しているところを生で観たいです。 新山 あとゲストにイチローさんが来てくれたら…。一度、スタッフはアホなふりしてオファーしてもらいたい。 石井 イチローさんがきたらさすがに緊張するかも…。 新山 ゲストの方は今もかなり豪華ですが、今後もいろんな方に出ていただきたいです。元野球選手の方はみんな面白いので、一緒に楽しい番組が作れる気がします。そしてMLBに詳しい方もそうでない方も見ると楽しいと思うので、ぜひ一度見てください! 取材・文=玉置晴子 撮影=宮川朋久