鹿児島県 「将来担う子どもたちへ」『徳之島学へのいざない』刊行 徳之島町 全小中学生配布へ
【徳之島】徳之島町は2023年までに刊行した『徳之島町史』(自然編・民俗編・通史編Ⅰ・Ⅱ)全巻をもとに、児童生徒向けの概要版『徳之島学へのいざない―とくのしま今昔―』を新たに刊行。6日、町役場で町内小・中学生・校長会代表らに贈呈した。 同『徳之島学』はA4版、オールカラー、130ページ。既刊の『徳之島町史』に記載した同島に関する最新の研究知見を土台にして、町誌編纂室で全6章に再構成。このほど初版2500部を刊行、徳之島町内の全小中学生に配布する。 町役場であった贈呈式の冒頭、高岡秀規町長は児童生徒代表らに「将来を担う子どもたちがグローバルに活躍するためにも、ふるさと徳之島の歴史・文化・自然を深く知ることが必要。本書をひも解き、徳之島学を深めてほしい」などと期待を寄せた。
町史編纂室(竹原祐樹室長)が『徳之島学』の特徴を解説。徳之島に関する最新の研究知見を集大成した『徳之島町史』に基づくものであること、1テーマが見開きで完結する構成、テーマをより深く知るために『徳之島町史』の参照箇所を示したことなど特長を紹介した。 ちなみに、自治体誌編さん事業に併せて学校教材用のテキストが刊行されるのは奄美群島では初。系統的な郷土学習の推進への活用が期待される。 続いて町学校教育課の森迪直主幹兼指導主事が、同『徳之島学』を活用して25年度から先行実施する同町独自の教育カリキュラム「徳之島学」についても説明。総合的な学習の時間を中心とした具体的なカリキュラムの編成、地域人材の活用など指導方針を示した。 『徳之島学』は1月中旬から一般販売も予定。定価1100円(税込)。問い合わせは同町誌編纂室(電話0997・82・2908)へ。