前進しないエバートンの堂々巡り【サッカーダイジェストのザ・ジャーナリスティック】
明るい未来に想いを馳せてサポーターは胸を躍らせた
昨シーズンに続いてスタートで躓き、降格圏付近に低迷するエバートン。充実の陣容を持て余すばかりのシウバ監督(左)は、いつ解任されてもおかしくない。(C) Getty Images
その場でグルグルと回り続けているようだ。移籍市場に大金を投じては失敗を繰り返すエバートンは、その堂々巡りから脱してトップ4入りの野望を叶えられるのか。明確なビジョンを描くことだと、ケイ記者は指摘する。(文:オリバー・ケイ/訳:井川洋一 2019年11月7日発売ワールドサッカーダイジェスト『ザ・ジャーナリスティック イングランド』を転載) ―――◆―――◆――― 2019年1月4日、エバートンの年次株主総会がリバプール市内で開かれた。ちょうどチームが不振に喘いでいた時期だった。直近の8試合はわずか1勝で、プレミアリーグの10 位に低迷していた。新任のマルコ・シウバ監督に対する風当たりは厳しさを増すばかりだった。イラン系英国人で筆頭株主のファルハド・モシリは総会の場で、チームの現状について「まったく十分ではない」とはっきりと口にした。 その後、後半戦に巻き返したエバ
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