「個人向け国債」の仕組みと特長を解説! 投資初心者にも安心の「元本確保型」の商品で、銀行や郵便局で「1万円」から購入できて「中途換金も可能」なのが大きな魅力
利上げで金利が上昇すると魅力がアップする「個人向け国債」の仕組みや特長をわかりやすく解説! 【図版】個人向け国債って何がスゴイの? ●利上げは今後、数年続いていく可能性も! 元本確保型の金融商品の金利で儲けられる時代に! マイナス金利が解除され、久々に元本確保型の金融商品の金利で儲けられる時代が到来! ファイナンシャル・プランナーの深野康彦さんは「今後、数年は金利が上がっていく」と見ている。「金利上昇中は、短期もので利率のいい商品を乗り換えていき、金利のピークで長期ものの固定金利商品を買う、という作戦が鉄板です」(深野さん) 元本確保型の金融商品というと、もっともハードルが低いのが定期預金。次いでなじみ深いのは「個人向け国債」だろう。しかし、定期預金に比べると買ったことがないという人も多そうだ。そこで、今回は個人向け国債の仕組みなどを解説していこう。 個人向け国債は、その名のとおり債券の一種。そもそも債券を買うということは、株と同じように、資金を集めたい国や企業に投資するということだ。ただ、債券には株とは異なる特長が2つある。1つは、満期まで待てば、発行時の額面で戻ってくる(償還)ところ。基本的に額面は投資元本と同額なので、元本割れの心配はない。 2つめは、投資する時点で利子が約束されているところ。株の配当は決算次第で、金額や支払い回数が増減する。一方、債券は事前に利率も支払回数も決まっているので、下図のように満期までにもらえる利子を簡単に見通すことができる(ちなみに、利子を受け取るときには約20%の税金が差し引かれる)。 ここまでは債券全般の魅力について見てきたが、個人向け国債ならではの魅力もある。それは「買いやすさ」だ。大手の証券会社やネット証券各社はもちろん、銀行や郵便局などの身近な金融機関で1万円から購入できるため、初心者でも挑戦しやすい。 なお、個人向け国債は以下の3つの満期から選べる。 注目ポイントは金利のタイプ。3年と5年ものは固定金利なのに対し、10年ものは半年ごとに利率が見直される変動金利となっている。 「今は金利上昇局面なので、固定金利タイプは期間が短いほうをおすすめします。一方、変動金利タイプは運用中も金利の変動に合わせて利率が変わるので、金利上昇の恩恵を取りこぼさずに済みます。そのため、個人向け国債では10年ものを買うのも手です」(深野さん) 個人向け国債は1年たったら、1万円単位で「中途換金」が可能。国が額面通りに買い取ってくれるため、元本割れは起きない。 ただし、受け取り済みの直近2回分の利子が、元本から引かれる点には注意。もちろん、満期までもらえるはずだった利子も受け取れないので、利回りがかなり下がってしまうことは覚えておこう。
ザイ編集部
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