呉市の三味線文化、倉橋中生がつなぐ 練習重ね26日文化祭で発表
広島県呉市倉橋町の室尾地区でかつて親しまれていた三味線の練習に、同町の倉橋中の1年生16人が取り組んでいる。地域の文化を受け継いでいこうと、9月から音楽の授業で特訓を重ねる。26日の文化祭で発表する。 週1回程度、近くの井手畑裕紀さん(70)を講師に迎えて指導を受ける。ばちの持ち方や弦の押さえ方から教わり、「さくらさくら」の練習をしている。音楽の授業で琴や太鼓などの和楽器に取り組む学校はあるが、三味線を演奏するのは市内でも珍しいという。 倉橋町史などによると、地域には江戸後期から三味線を教える師匠が存在していた。住民は明治期から昭和期にかけて女性を中心に日常的な楽器として、たしなんでいたという。 生徒は、2013年に閉校した倉橋東中などで教材として使われていた三味線を使用。宮下明(みんと)さん(13)は「初めてで難しいけど、演奏するのは楽しい。発表会は頑張りたい」と意気込んでいる。
中国新聞社