物価高を感じさせない、本当におトクなサイトはどれ!? 4大ECモール徹底比較
■Yahoo!の出店数が多いワケ Yahoo!ショッピングの最大の特徴は出店数で、Amazonと楽天に大差をつけて約120万店舗を有している。これはなぜ? 「ここは成長していくためにとにかく出店者を確保する戦略を取っていたため、実はひと昔前まで誰でも出店できたんです。出店の初期コストや月額の維持費も不要だったので、断トツの店舗数になっています。 出店のハードルが低いため転売ヤーなどの出品者から購入してしまうリスクもありますが、公式店のような信頼性の高いショップを選んで購入すれば問題はないでしょう」 また、レア商品やビンテージ商品など、手に入りづらい品と出合える点もYahoo!ショッピングの魅力だ。 そして最後はau PAYマーケット。特徴はauユーザーへのボーナスが手厚いことで、ポイント還元率は最大で9%を誇る。 ただau PAY マーケットは最後発ということもあり、他モールに比べて出店数の少なさが気になるところ。さらに、配送料が比較的高めといった印象を受ける。 「他の三大モールとau PAY マーケットの明確な違いは、自社倉庫です。Amazon、楽天、Yahoo!ショッピングはそれぞれ倉庫を保有しているため配送料をぐっと抑えているのですが、au PAY マーケットは自社倉庫を持っていないのです。そのため各ショップが配送手続きをすることになるので、配送料が高くなってしまう傾向があります」 au PAY マーケットでは化粧品が人気ジャンルとなっているが、化粧品の売れ行きでは韓国発のECモール「Qoo10」の台頭も著しく、独自の強みとまではいえない状況だ。 ちなみに、auと同じく通信キャリアのNTT docomoにも「dショッピング」というECモールがある。しかし現状でもキャンペーンなどは非常に少なく、その上ドコモはAmazonとの協業を発表しているため、今後注力される可能性は低いだろう。 続いて図表2では、代表的な商品の価格を比較した。すべてのモールに出品されている同一商品をピックアップして比較したが、ポイント還元率や送料はともかく、価格もモールによってかなり差があることがわかった。 中でもAmazonはティッシュペーパーや水などの日用品が特に強い。ほかの比較項目の商品でも、ポイント還元を加味しても安さが目立っている。配送の早さも評価できるポイントだ。 Amazonや楽天市場、au PAY マーケットは公式のクレカを発行しなければ高還元が得られない一方で、Yahoo!ショッピングはちょっとした設定を済ませたPayPayを使うだけで5%還元が得られるため、実はかなり手軽にポイントが得られる。そのため、米や肉はYahoo!のほうが好条件となるケースもあった。 ただ、どのサイトも頻繁に価格変動が起きている。キャンペーン期間中は商品の値段や付与されるポイントが一気に変動するため、おトク度もガラッと変わってくるだろう。 物価高の今、少しでも安く、おトクに買い物をするためのヒントにしてほしい! 取材・文/逢ヶ瀬十吾(A4studio) 写真/共同通信社 時事通信社