新型GRヤリスの走りはやっぱり楽しい!!! 和製ホットハッチの進化に迫る!!!
進化した新しい「GRヤリス RZ “High performance”」に、サトータケシがひと足はやく試乗した! 今や希少な和製ホットハッチの最新版に迫る。 【写真を見る】新型GRヤリスの内外装をチェック!!!(41枚)インテリアの激変に注目!!!
本気の開発
衝撃のデビューから4年、いまやクルマ好きの間でカリスマ的存在になっているGRヤリスが、さらに進化を果たした。一般的には“マイナーチェンジ”と、表記すべき事象だけれど、プロトタイプに試乗した印象を表現するには、マイナーチェンジという言葉は軽すぎるように感じた。それくらい、長足の進歩を遂げていた。 千葉県にある「袖ケ浦フォレストレースウェイ」で開催された試乗会は、まず従来型GRヤリス(6MT)への試乗からスタートした。GRヤリスに乗るのは久しぶりだったけれど、あらためてこのクルマの運動神経のよさに感銘を受ける。 排気量1.6リッターの直列3気筒エンジンは、「3気筒はシャビー」という先入観を覆すように気持ちよく回転を上げる。「GR-FOUR」と呼ぶ4駆システムは、直線ではどっしりとした安定感をもたらすいっぽうで、コーナーでは自ら進んで向きを変える。いや、いいじゃないか。これ以上、なにを求めるのか。 続いて、進化型のプロトタイプ(6MT)に乗り換える。乗り込んだ瞬間、目の前の景色が激変していることに気づく。12.3インチのTFTメーターを軸としたインストゥルメントパネルは、従来型よりはるかにすっきりとした意匠だ。 これは、スーパー耐久をはじめとするモータースポーツの現場からの声をフィードバックしたもの。「ヘルメットを装着した状態でも見やすいように」とか、「高いGを受けていてもどこにあるかわかりやすいスイッチの配置」といった生の声が反映されているという。 そもそもGRヤリスは、WRC(世界ラリー選手権)のホモロゲーションを取得するために開発されたクルマ。日進月歩のモータースポーツシーンにあって、現状維持はすなわち退化につながるのだろう。 それにしても外野としては、マイチェンでここまでインテリアに手を入れるなんてコストは大丈夫なのか? と、心配になるけれど、それだけ本気で開発しているということなのだ。