金銭トラブルを避けたいから「おこづかいを渡さない」は逆効果?この夏休みに親子で学びたい、未来に繋がる“お金管理スキル”【現役ママFPが解説】
「そろそろ子どもにおこづかいを渡すべき時期かも」そうは思うものの、後先考えない無駄遣いや、友達とのおごり・おごられ、ゲーム課金など、子どもが金銭トラブルに合わないか心配で足踏みをしているママ・パパもいるのではないでしょうか。キャッシュレス時代で、スマホでピッ!サイトでポチッ!が子どもが目にする大人の当たり前の買い物風景という環境ではありますが、そんな中でも1円の重みを感じ、お金をコントロールできる大人になってほしいもの。それは、現金の扱いを通してどれだけの感情を味わったかの経験値でこそ育まれます。おこづかいを最大限生かし、未来のお金力を育む方法を現役ママFPがお伝えします。 都道府県「子どもの教育費」ランキング
娘が心配でおこづかいが渡せない…
30代共働きのBさんご夫婦。日々忙しい中、10歳の娘を育てています。 娘さんがおこづかいを欲しがっても、金銭トラブルに繋がるのでは? と心配で、未だに渡せずにいます。夏休みを前に、友達とお祭りで屋台を楽しむという希望も叶えてあげたいとは思うのですが心配は尽きず……とのことです。 金銭トラブルを防ぎつつ、子どもたちがお金を大切に、幸せなお金の使い方を学べるおこづかい管理はどのような方法で伝えていったらいいのでしょうか?
STEP1: 金銭トラブルを心配するなら!親が適切なお金環境を整える
子どもの金銭トラブルを考えるとき、外部からの影響ばかり心配し、つい見落としがちなのが家庭内での親のお金への向き合い方です。子どもの金銭トラブルというと、後先考えない無駄遣いや、友達とのおごり・おごられ、そして最近ではゲーム課金といったものが挙げられますが、親側のお金に対する在り方や声掛けで防げるものも少なくないのではないでしょうか。 お金に対する感情や感覚は、幼少期からの親の影響がとても大きい 口では「お金は大切」と話す親が、実際はお財布を机の上に置いたままにしていたり、おつりをポケットに無造作に突っ込んだりする様子を見れば、お金を軽々しく扱い、友達とのトラブルになるかもしれません。また、次々と衝動的に物を買う親の姿を見れば「お金は無限にあり、欲しい物はすぐ買えばいいのだ」とも覚えるでしょう。 すぐに飽きて新しいものをねだる子どもに、言われるまま買い与えていると、その目的が“欲しいものを手にすること”ではなく、“買ってもらうこと”になり、その欲求を満たす高揚感で満足し、おこづかいで達成感や我慢を覚えるお金の管理スキル向上とは程遠くなるでしょう。 スマホでの金銭トラブルは、セキュリティー上の対策はもちろん必須ですが、まったく見せないのは好奇心を駆り立てるだけで逆効果だと私は考えています。我が家では、ネットショッピングや課金はどんなときに利用し、どんなことに気をつけているのかなど、私の価値観とマイルールを子どもにも話し見せることで、うっかり出来心でというトラブルを回避しています。 小さい金額からスタートし、徐々に金額UPすることでトラブル回避 金銭トラブルを警戒するあまり、中学生以上になって必要に駆られてからおこづかいを始めると、手にする金額が最初から大きな金額になりがちです。親子のコミュニケーションが減る可能性もある年齢だと、親がお金のトラブルに気づきにくく、気づいたときには被害が大きくなっていることも。 そうならないよう小さい金額から始め、親がフォローできる小さな失敗をたくさん経験できる早い時期に、スタートできるといいですね。
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