【高校ラグビー】伏見工の伝統を受け継ぐ京都工学院が8強逃す Bシード国学院栃木に敗れる
<全国高校ラグビー大会:国学院栃木21-5京都工学院>◇3回戦◇1日◇大阪・花園ラグビー場 【一覧】高校ラグビーの勝ち上がり表 全国制覇を4度成し遂げた伏見工の伝統を受け継ぐ、京都工学院がBシードの国学院栃木に敗れた。 0-21の後半18分に、途中出場の2年生フランカー岡崎尊が意地の1トライ。ゴール手前5メートルのラインアウトからモールを形成し、そのまま左中間へ押し込んだ。 だが、その後も再三ゴール前まで攻め込んだが、この1トライのみに終わった。大島淳史監督(43)は「(相手の)チーム力というところに(対して)、前半は我々の思うようにできなかった」と肩を落とした。 スタンドではこの日も、「泣き虫先生」、山口良治総監督(81)が車椅子に乗り、約60分間の試合を見届けた。「本当に、みんなよくやってくれて、復活の兆しを感じました。これからまた新しい歴史を築いてくれると期待しています」と語った。 京都工学院は9年ぶり21度目出場で、現校名では初出場。伏見工時代は74年に山口総監督が赴任。花園は80年度、92年度、00年度、05年度と4度の全国制覇を果たした。80年代に一世を風靡(ふうび)した青春ドラマで「スクール☆ウォーズ」のモデル校にもなった。 今大会は初戦で聖光学院(福島)に112-0で圧勝。2回戦はBシード中部大春日丘(愛知)に15-7で競り勝った。 00年度に主将を務め、花園Vメンバーの1人でもある大島監督は「3年生たちがひたむきに取り組んで、ここまで連れてきてくれたと思います。今日は負けてしまいましたが、彼らの日々の取り組みはチームに残してくれた財産。3年生には感謝しかないですし、これを1、2年生が引き継いで工学院の次の歴史をつくるきっかけになってほしい」。伝統の「伏工魂」は脈々と受け継がれていく。【佐藤究】