関係者が語るフジテレビの新情報番組が苦戦そのワケは?
フジテレビが俳優の高橋克実と安藤優子キャスターを司会に据えて、今年4月期にスタートさせた情報番組「直撃LIVEグッディ!」が苦戦を強いられている。視聴率は初回放送の第1部が3.6%、第2部が2.5%を(ビデオリサーチ調べ、関東地区)で、その後も2~4%を推移している状況。20日放送の平均視聴率は、午後1時55分からの1時間で2.5%、午後2時55分からの55分間で1.7%と、ついに1%台を記録した。
苦戦が続くフジの復活への起爆剤を期待されたが…
フジといえば、かつてはバラエティやドラマを中心に数々のヒット番組を世に放ち、時間帯別視聴率の3冠王を7年連続で獲得するなど多くの視聴者を魅了してきたが、近年は低迷している。 そうした中、同局は今年4月の改編で番組ラインナップを大幅リニューアル。とくに平日の午後帯は、それまでのドラマの再放送などにかわって、午後1時55分からスタートする同番組や続く「みんなのニュース」と、約5時間にわたって情報番組を生放送。同局の編成部長の夏野亮氏は4月改編の発表会見で「テレビの原点である『生放送』の充実が大きなテーマ」、「活きの良い出演陣をそろえ、視聴者が見たくなる番組を制作するという『原点回帰』をしたい」と語っていた。 だが、復活への起爆剤の一つとして期待された同番組なわけだが、今のところ成果は出せていない。
生放送を強化する“LIVE路線”は時代の流れ
同番組について他の民放テレビ局の編成担当はこう語る。 「インターネットの普及により情報のさらなるスピード化が進んでいる現代においてテレビ局が生放送を強化し、今世の中で起こっていることを視聴者にいち早く伝える、いわゆる“LIVE路線”は時代の流れと言ってもいいでしょう。そういう意味ではフジさんの試みは決してズレてはいないし、実際に日テレさんなんかは、いち早く“LIVE路線”に舵を切り、それなりの成果を出していますからね」 とはいえ、いきなりの“路線転換”が裏目に出ているという意見も。 「元々、フジさんはドラマやバラエティには強いイメージはありましたが、情報番組に関しては正直あまり得意な印象はなく、『直撃LIVEグッディ!』についても、正直言って気負いが“空回り”している観がある。確かに安藤優子さんは知性派キャスターとしてニュース番組での実績はありますが、ある意味で“ユルさ”も必要なあの時間帯の番組司会となると、ちょっと硬すぎるのかなと。例えば、裏番組の『情報ライブ ミヤネ屋』の宮根誠司さんであれば、硬いニュースも、砕けたニュースもそれなりにそつなく対応できる。夕方や夜の硬い報道番組となると、軽妙さが裏目に出る可能性もありますが、少なくともあの時間帯の情報番組の司会者としては適任と言えるでしょう」 さらに、民放テレビ局の番組ディレクターはこう続ける。 「この間、ふと番組を見た時に気になったのがカメラの切り替えでした。VTR放送している時に生のナレーションが入っていたのですが、何故か途中でカメラが切り替わり、テーマと関係のないスタジオの“絵”が映し出されていたんです。細かい話になるんですけど、ああいうシーンを見ると、あまり上手くいっていないのかなと正直思っちゃいましたね」