虐待事件の滝山病院、名称を変えて再出発 再発防止委員会を毎月開催
看護師らによる患者への虐待事件があった精神科「滝山病院」(東京都八王子市)が名称を変えて新体制となり、28日に記者会見を開いた。理事長を交代し、外部講師による虐待防止の研修を毎月実施するなど、再発防止に取り組む姿勢を強調した。 【写真】「滝山病院事件は終わっていない」と語る弁護士 新たな名称は「希望の丘八王子病院」で、今月1日に変更された。事件を受けて当時の理事長と院長が辞任し、新理事長兼院長に元東京医科大八王子医療センター長の工藤龍彦氏(81)が就任。運営する医療法人社団「孝山会」も「新山会」と名称を変え、理事や社員計7人の全員が交代した。 滝山病院では患者の頭をベッドに押さえつけるといった暴行のほか、違法な身体拘束も常態化していたことが発覚。入院患者は昨年2月末の140人から、今年10月末には50人に減少した。会見では再発防止に向け、外部委員を入れた虐待防止委員会を月1回開催するほか、虐待防止マニュアルを作成して職員が常に携帯するといった対策を進めていると説明した。
朝日新聞社