OSK日本歌劇団 登堂結斗のラブレター
2024年9月2日付で、翼和希がOSK日本歌劇団トップスターに就任した。翼は2023年から2024年にかけて放送されたNHKの連続テレビ小説「ブギウギ」に出演し、一躍人気に。翼と共に今、改めて注目を浴びるのが、OSK日本歌劇団だ。このコラムでは、個性豊かな劇団員たちが思い思いにつづる“ラブレター”から、100周年を超える歴史を持つOSK日本歌劇団の“今”を築く、メンバーの素顔を紹介する。 【画像】OSK日本歌劇団「PRECIOUS STONES~片翼の碧」より。(他6件) 第3回には雅やかな男役スター・登堂結斗が登場。登堂が思いをつづったのは、自身の劇場公演初主演となった、2019年の「PRECIOUS STONES~片翼の碧」で演じた“ブルー”に向けて。ブルーは、天界でただ1人、碧い翼を持ち、笑顔を失った天使で、地上に落ちてとある情熱的な女性と出会う。そんなブルーに、「驚かせてごめん」「今もどこかで新しい音、色を見つけられてるといいな」と優しい言葉をかける登堂の手紙には、役に対する登堂の思いやりの深さがにじみ出た。なお、登堂は、2月に大阪・ナレッジシアター、東京・博品館劇場で上演されるOSK日本歌劇団 ミュージカル「三銃士」に出演する。 ■ ブルーへ 突然手紙を出して、驚かせてごめんね ブルー、貴方と出会ったのは入団して5年経った時だったね 台本をいただいた時に台詞の少なさに驚いて、お芝居なのにどうすればいいのか分からず5人で戸惑い、中山陽子先生、Mya先生にとにかく必死に食らいついたよね お稽古を進めていく中で言葉だけじゃなく想像力を膨らませて、空気を感じて、天界、そして人間界での匂いを感じて、一緒に毎日色々な発見をして本当に楽しかったよ 作品の中で「身体が動き始めたばかり 色溢れる この世界」という歌詞があったけど それが自分と重なって、体が動くことが当たり前じゃないこと、お客様と会えること、目の前に広がる彩り豊かな世界が幸せだった 表現することの楽しさを知ることができたよね もう背中にあった翼は無くなってしまったけど、今もどこかで新しい音、色を見つけられてるといいな この手紙を読んでくれてありがとう! これからも貴方に色々な出会いがありますように ■ 登堂結斗 7月31日、宮城県塩釜市生まれ。2014年に「カルディアの鷹」で初舞台。落ち着いた物腰の雅やかな雰囲気を持つ男役スター。2019年2~4月に「PRECIOUS STONES~片翼の碧」で劇場公演初主演。以降、大小さまざまな作品の主要な役を務め、2023年10・11月に「登堂結斗スペシャルライブ」、12月に高槻公演「高山右近物語 / Calling Moon」の「高山右近物語」に主演。2024年1~3月には「Precious Stones(PS登堂)」で花うららと美しいハーモニーを聴かせた。好きな言葉は「ありがとう」。