ユニスワップが独自レイヤー2「ユニチェーン(Unichain)」発表、Baseやソニュームと同様にOp Stackを採用
分散型取引所(DEX)最大手のユニスワップ(Uniswap)の開発者元ユニスワップ・ラボ(Uniswap Labs)が、独自のイーサリアム・レイヤー2ネットワークを開発、取引をより迅速かつ安価に行うとともに、流動性の向上を狙うという。 プレスリリースによると、新しいネットワークは「ユニチェーン(Unichain)」と名付けられ、米時間9日にテストネットが稼働する予定。 開発はユニスワップ・ラボが主導し、レイヤー2ネットワーク「オプティミズム(Optimism)」の技術スタック「OP Stack」を採用している。これにより、ユニチェーンは、オプティミズムが推進する「スーパーチェーン(Superchain)」の一部となる。スーパーチェーンは、オプティミズム関連ネットワークの集合体であり、米暗号資産取引所コインベース(Coinbase)のレイヤー2「Base」、ソニーが手がける「ソニューム(Soneium)」などが含まれる。 「人々は、即時性を感じられるものを求めている」と、ユニスワップの生みの親でユニスワップ・ラボのCEO、ヘイデン・アダムス(Hayden Adams)氏は、CoinDeskに語った。 大手暗号資産取引所が独自のレイヤー2ネットワークを構築するなど、こうした動きは、2023年末頃からイーサリアム・スケーリングにおけるトレンドとなっている。コインベースの「Base」がよく知られているが、OKXはポリゴン(Polygon)の技術を使って、X Layerを開発している。
断片化の懸念も
この1年で、さまざまなレイヤー2が登場したが、業界の中には、こうした動きは、断片化を進め、徒労感が高まっているとの意見もある。一部の専門家は、数年以内に数千ものレイヤー2ネットワークが登場する可能性があると主張しており、すでにレイヤー2ネットワーク上で稼働する「レイヤー3」を構築も進んでいる。 アダムス氏は、この徒労感は「インフラに焦点を当てている人が、インフラのユースケースに焦点を当てている人よりもはるかに多い」という事実のためであり、「それが、開発者を求めているプラットフォームが100万もある一方で、プラットフォームを求めている開発者はそれほど多くない」という状況につながっていると述べた。 同氏のユニチェーンについての主張は、ユニスワップがイーサリアム・ネットワーク上の流動性ハブであるように、ユニチェーンはオプティミズムのスーパーチェーン・エコシステムに接続されたさまざまなチェーンの一部として、多くのチェーンのDeFiハブとなる可能性があるというものだ。 「最終的には、より現実世界に近いプロダクトやユーザー体験につながる可能性があると考えている。それらを使用するために、新しいことを学ばなければならないと感じさせないようなものだ」とアダムス氏は続けた。 |翻訳・編集:CoinDesk JAPAN編集部|画像:ユニスワップ・ラボCEOのヘイデン・アダムス氏(Uniswap Labs)|原文:Uniswap Developer Unveils Own Layer-2 Network, Unichain, Built on Optimism Tech
CoinDesk Japan 編集部