ソロモン王の秘宝が徳島に? 注目される「クリプトツーリズム」とは?
四国・徳島県の剣山に「ソロモン王の秘宝」が埋まっている……。そんな話を聞いたことのある人は意外に少なくはないのでは? そんな不思議伝説を作家でオカルト研究家の山口敏太郎氏が地元・徳島の町おこしに活用しようと、23日都内で「ソロモン王の秘宝『失われたアーク』を探せプロジェクト記者会見&キックオフライブ」(主催:美馬市青年会議所)を開いた。タレントの北野誠、映画評論家でコメンテーターの有村昆、東大卒アイドルの桜雪(仮面女子)がトークライブにゲスト出演し、盛り上げた。また、ライブ後に開かれた記者会見には剣山のある美馬市役所の観光行政担当者や同市青年会議所理事長など、地域の振興に携わる人々も集まった。
米国で注目されている「クリプトツーリズム」とは?
妖怪など古来からの伝説や都市伝説を使った観光プロデュースの手法は「クリプトツーリズム」と呼ばれ、近年、米国などで注目を集めているという。山口氏は妖怪などにちなんだ町おこしプロジェクトを各地で手がけ実績を築いており、満を持しての剣山。地元には「古代ヘブライ語の歌が残っている」「ソロモン王の宝を埋めた島の地形が四国に似ている」「昭和初期に発掘していた人が奇妙な物を発掘した」「戦後GHQが調査をした」など、さまざまな伝説があるのだとか。
なぜ古代イスラエル王国のソロモン王の秘宝が徳島に?
なぜ古代イスラエル王国の王とされるソロモン王の秘宝が、日本にあるのか。旧約聖書に記されたイスラエルの12部族のうち、行方が知られていない10部族を「失われた10支族」というが、その一部が日本に来ているのだという。日本書紀に百済(くだら)から渡来したと記されている秦氏を例にあげ、山口氏は持論を展開。 「彼らは19万人ぐらいが渡来した。当時、日本人は600万人程度しかいなかったので30人に1人はいたことになる。彼らがヘブライ系で混血していたとすると、たぶんここにいる人全員にヘブライの血が流れていることになる」 これに、東大卒アイドル桜雪も呼応。「歴史の授業で、ユダヤの人って働き者と聞いて、日本人の国民性とすごい似ているイメージがある。ヘブライ語と日本語が似ていて、かごめかごめの歌もヘブライ語で訳すとあたかも宝を隠しているような歌になるって」 山口氏は「日本とユダヤの共通点は言葉や神道とユダヤ教の類似点などたくさんあるが、日ユ同祖論というと乱暴になる。日本にユダヤ人が移民として流入してきた、ユダヤ流入論と言い換えたほうがいいかもしれない」として、その後もさまざまな話に熱がこもった。 そんな不思議話の連続に、時折ジョークをはさみながも、天災の後に出てくるとされる牛女のエピソードなどを自ら披露した北野は、「ソロモン王の秘宝伝説、俺らは最終的にどうしたらいいの? 国定公園だから勝手にパワーショベルで掘るわけにはいかない」と素朴な疑問を。 有村は映画評論家らしく、「インディ・ジョーンズの新シリーズで、ロケを誘致しませんか」と大胆提案。失われたアーク(ユダヤの秘宝)探しから始まった同シリーズ、山口氏によると実際に日本でのロケが検討されたこともあるのだとか。