服を売らない「試着だけの店」がららぽーとで次々増えている。現在全国に3店舗、何がそんなにすごいのかを解説
お店で商品を実際に見た後に、ネットで最安値で購入することを「ショールーミング」と小売り業界で呼ばれています。 【写真8枚】商品を売らない「試着だけの店」ららぽーとクローゼット。カフェラウンジにキッズスペースもある180坪の広い店内はこんな様子 ショールーミングはリアル店舗を持つ小売業者にとって、競合他社に売り上げを奪われるリスクがあるため、有り難いものではありません。 そんな中、ショールーミングにより、売り上げや集客に成功しているユニークな事例があります。三井不動産が運営しているららぽーとクローゼット(LaLaport CLOSET)です。
■ショールーミング用の店という逆転の発想 三井不動産が全国で展開する商業施設・ららぽーとに設けたショールーミングストアであるららぽーとクローゼットは現在3店舗を展開中。好調を受けて今後10店舗展開を予定しています。 いったいどのような仕組みで運営され、その成功の背景には何があるのか、考察していきます。 【写真8枚】商品を売らない「試着だけの店」ららぽーとクローゼット。空間を贅沢に使った店内を見る ららぽーとクローゼットは、ららぽーとの人気ショップを中心に取り扱う公式通販サイト・&mall(アンドモール)に出品されているファッションアイテムを集めたショールーミングの店舗です。
ららぽーとクローゼットは、&mallの商品を事前にWebで試着予約をしておき、当日訪れて試着ができるサービスとして開始。試着後に気に入ったら&mallで決済・購入する流れになっており、実際に着て確かめられる納得感と、荷物を増やさずに手ぶらで買い物が楽しめる手軽さがポイントでした。 画期的なのは、ひとつのショップの商品だけでなく、複数店舗の商品をまとめて試着できる点です。 1号店は2021年3月にららーぽーとTOKYO-BAY にオープン。180坪という広いスペースで運営しており、ベビーカーも一緒に入れる広々とした試着室が特徴です。さらに、キッズスペースやカフェスペースも設けて家族が楽しく過ごせるように造られました。