「散らかった部屋」だと成績が下がる。片づけ上手になる子育てのコツ
幼児教育は単なる勉強とは違う
ただし、幼児教育というのは、いわゆる「勉強」とは異なります。 「幼児教育ではなにを覚えたとか、どれくらい覚えたという結果が大事なのではなく、あくまでもその目的は、しっかり刺激を与えて潜在能力を引き出し、それを生かした『使いやすい脳』を育てるということです。 たとえば記憶力にしても、6歳までの時期にしっかりとした記憶の回路を脳の中につくり上げておけば、小学生や中学生になってから暗記に苦労することはありません。 英語だって小さい頃のほうが聞く耳は育ちやすいので、その時期にその力を身につけておくほうが、その後も英語を楽しんで学べるのは間違いないでしょう」(七田先生) では、どんなことをすると、小さいころから潜在能力を引き出しやすくなるのでしょうか。 「たとえば、好きな絵本を繰り返し読んであげるだけでも、最低限必要な記憶力の基礎は十分育ちますし、小さい頃から英語の音声を聞かせる機会をたくさんつくってあげれば、その後、英語は格段に身につきやすくなります。 小さい頃から始めるほど、最小の努力で最大の効果が得られるのです。親子のふれあいや遊びの中に知的要素を加えることをほんの少し意識するだけでも、子供の才能を大きく広げることはできます」(七田先生)
小さいころから片づけ習慣を身につけよう!
子育て中だと、家の中が散らかっているのも仕方がありません。ですが、だからと言って、いつも親が片づけを後回しにしていると、子供まで片づけが苦手になってしまいます。 「親から片づけを学ぶことで、子供も片づけの習慣を身につけることができます。『片づけなさい!』と命じたところで、うまくいくはずはありません。片づけというのは一種の技術。その技術を教えてあげれば、子供も片づけ上手になりますよ」(七田先生) 最初のステップは、「お手伝いから」です。 「子供のものであっても、親が片づけるようなふりをして、『このオモチャをあっちの箱に入れてくれる?』とか『この絵本は本棚のいちばん下に入れてね』などと声をかけながら、お手伝いをしてもらうのです。 もちろん、あくまでもお手伝いですから、うまくできたら『手伝ってくれてありがとう』ときちんと声をかけてくださいね。そうやってほめられると、子供もやる気になりますし、自然と収納場所も理解するようになります」(七田先生) お手伝いを通じて、片づけの技術を身につけさせるのがコツだといいます。 「片づけのお手伝いが上手にできるようになったら、次は子供に任せてみましょう。今度は子供主導で片づけさせて、親はお手伝いに回ってください。これを毎日やっていれば、子供に片づけをする習慣ができます。部屋もきれいになって一石二鳥ですよね。 最初のうちは、あまり細かく収納場所を決めないほうがラクに片づけることができます。 たとえば大きなボックスを用意して、遊んだあとのオモチャは全部そのボックスにしまうということから始めてみるのもいいでしょう。または、絵本の片づけだけ、というふうに部分的な片づけから始めるというのもいい考えです」(七田先生)
散らかった部屋だと勉強にも集中できない
片づけの習慣がないと部屋の中はいつも乱雑になり、どうしても気が散ってしまうので、勉強するにも集中できません。 「集中できないと成績が下がってしまい、成績が下がれば勉強は嫌いになります。すると、ますます成績も下がる…これは悪循環です。 小さいころから片づけの習慣を身につけさせるのは、子供を勉強嫌いにしないためにも大切なことなのです。小さい頃から片づけの技術を学ばせて、部屋をいつもきれいに片づけることを習慣づけてください」(七田先生) ※この記事では「子ども」を「子供」と表記しております
ESSEonline編集部