新しい趣味にモータースポーツはいかが? マツダ主催のジムカーナ走行会に参加して
先生がいることのありがたみ
引き続き、“万年ビギナー”の称号をほしいままにする記者の心得を語らせていただくと、「ぶざまをさらすのを恐れるなかれ」。これ大事です。特に最初の1本目、自身の運転やタイムにゲンナリすること請け合いだが、気にする必要あらへん。最初っからうまい人なんてこの世にいないので、ヘコむだけ無駄だ。この走行会における記者も同様だった。 今回、記者に供されたのはパーティーレース仕様のND型「ロードスター」。ロードスターというクルマ自体はこれまでに何度も取材・撮影で触れてきたが、こんな風にクローズドコースでブン回すのは初めて。コースの端に設けられた練習エリアで「ほうほう、君はこんなに曲がれるのか」と確認してから1本目に臨んだのだが、実際のところ終始おっかなびっくりだった。加減速のメリハリもなかったし、ギア泣きにビビッてシフトを1速に落とすのもためらう始末。ゴールしたときにはすっかり意気消沈し、そのままパドックを素通りして武蔵野の自宅に帰りたくなった。 しかし絶望することなかれ。残念なタイムはすなわち伸びしろ。しかもこのイベントには、上を向く初心者を助ける環境が整っているのだ。そう、有識者の存在である。この日は金井亮忠氏、河本晃一氏、柴田優作氏と3人のレーシングドライバーが講師に招かれており、同乗走行体験やアドバイスを受ける機会が設けられていた。 このうち、同乗走行については自身の出走回数(全6回)を1回犠牲にすることになるが、それでもおつりがくるほどの価値がある。記者の場合は、河本氏の走りを助手席で体験。「コーナー進入でのブレーキ開始は『え、もう?』というぐらい早め」「パイロンスラロームは後輪でパイロンをかすめる感覚でいくべし」というアドバイスをたまわり、また同じ車両をシェアして参加していた自動車専門誌『ティーポ』の佐藤考洋編集長からも、ギアチェンジのポイントを教授。1本目から2本目では44.221秒から43.300秒へと、アバウト1秒のジャンプアップを果たした。