高知の郷土菓子を日本橋で 「素朴だけど洗練された芋けんぴ」スイーツ好き女優が絶賛する芋菓子専門店の逸品
スイーツ好き女優・大野いとさんオススメの"おかし"に合うコーヒーを、コーヒー好き女優・美山加恋さんがレコメンドし、フードペアリングする連載「おかしなコーヒーのハーモニー」。大野さん登場回、第18回目の今回は芋けんぴ。シンプルなお菓子ゆえ、お芋や油など、素材の質が大切といいます。そんな芋けんぴで大野さんがセレクトしたのは!? 【画像】スイーツ好き女優絶賛の芋けんぴ
さつまいもってスゴい!
私はさつまいもが大好きです。この季節になるとスーパーでも焼き芋を売ってたりしますが、1人で1本は多いなと思いながらも、ついつい買ってしまうんですよね。そして次の日、少しポッチャリした自分を鏡で見ることに。 一句思いつきました! 「焼き芋を食うなら乗るな体重計」 うん、なかなか良い句ができました。 でもさつまいもって、本当にすごいと思います。だって、ただ焼くだけで、あんな立派なスイーツになってしまうんですよ。 そんな食材、ほかにありますか? 焼き栗とかもおいしいけどスイーツと言うには甘みが足りないし。 えっ、バナナはどうなんだって? 確かに、バナナは火を通すだけで、甘さも増してねっとりしてとってもおいしいです。 でも、バナナは果物ですよ。果物はスイーツ界のサラブレッド。スイーツになるために生まれてきた食材なんだから、甘くておいしいのは当たり前しゃないですか! でも、さつまいもは野菜なんです。 野菜は料理のための食材。それなのに、サラブレッド達に勝るとも劣らない、一流のスイーツポテンシャルを持っている。それが、さつまいものすごいところなんです!
素材よし、揚げ方よしの芋けんぴ
そこでご紹介したいのが、日本橋にある『芋屋金次郎』。名前のとおり、芋菓子の専門店です。 そして、金次郎さんといえば、なんといっても芋けんぴ!芋けんぴでは、日本一有名なお店ではないでしょうか。金次郎さんの本社も高知にあり、なんとお芋ひと筋70年だそうです。 芋けんぴは、高知の郷土菓子で短冊状に切ったさつまいもを油で揚げて砂糖をまぶした、シンプルなお菓子です。だからこそ、お芋や油など、素材の質が大切なんですね。 金次郎さんで使われるお芋は、油との相性が良く、芋けんぴにピッタリの「黄金千貫」。芋焼酎にもよく使われるお芋です。鹿児島で契約農家さんと一緒に、土づくりから取り組まれているそうです。 もちろん、揚げ方にもかなりこだわっていらっしゃいます。1度目は芋の水分をとばし、2度目に風味を閉じ込め、3度目でカリッと黄金色に仕上げる。日本橋店では3度目の仕上げ揚げを行っていて、揚げ油には、最高級の菜種油と米油、そして日本橋店限定でスペイン産のオリーブ油も加えています。 だからなんですね、揚げ菓子なのに油のしつこさは全くありません。砂糖も控えめで、お芋本来の風味と甘さを味わえます。素朴で懐かしく、それでいて洗練され上質に完成された味、それが金次郎さんの芋けんぴなんです。 ただひとつだけ問題があります。 それは、あまりにおいしくて口当たりも軽いので、食べだしたらやめられなくなるんです! 最後に一句。 「芋けんぴ袋を閉じてまた開けて」 それでは加恋ちゃん、芋けんぴに合うコーヒーよろしくお願いします! 前回の加恋ちゃんのコラムで紹介してた加恋ちゃんプロデュースの睡蓮をイメージしたドリッパー、とっっても素敵です!こんなドリッパーでコーヒーを淹れたら気分もウキウキしちゃいますね! ■『日本橋 芋屋金次郎』 [住所]東京都中央区日本橋室町2-3-1コレド室町2 1階 [電話番号]03-3277-6027 [営業時間]11時~20時※土・日・祝は10時~ [休み]施設に準ずる [交通]東京メトロ銀座線ほか三越前駅A6・A4出口から徒歩2分 https://imokin.co.jp/shop/nihonbashi ●大野いと(おおのいと)/1995年7月2日生まれ、福岡県出身。2011年に映画『高校デビュー』で女優デビュー。『あまちゃん』をはじめ、映画、ドラマ、舞台で活躍。配信ドラマ『放課後ていぼう日誌』(Lemimo)に出演中。