そのイライラや不安、“脳の疲れ”が原因⁉️脳を休ませる「おひとりさまごはん」のススメ
好きなものを自分のペースで食べる! 「おひとりさまごはん」で脳を休めよう
脳を休ませるには、いかに「自分時間」を確保できるかが大きなポイントになってきます。 私たちの毎日の生活は、ときとして自分だけではコントロールできない状態になることがあります。そして、いい意味でも悪い意味でも、時間がどんどん過ぎていってしまいます。その毎日が積み重なって、自分自身に目を向ける暇もないまま、1週間、ときには1ヶ月があっという間に過ぎていってしまうということがあるでしょう。そういった方は、脳を休ませるという意味でいえば黄色信号になっています。 一人になれば、自分にとって大切なことに思いをめぐらせ、起きた出来事についての自分の気持ちを整理することができます。しかし、こうした自分時間は、意識的に持つようにしなければ、いつの間にか日常生活の流れに呑み込まれ、どこかに置き去りにされてしまいます。そして、そういう時間を持つことができないと頭のなかの混乱を整理することができなくなり、さらに心配事やストレスを抱えることになってしまうのです。 ここで、こうした自分時間を確保するための、とっておきの方法を一つ、お伝えしたいと思います。 それは、「おひとりさまごはん」です。つまり、一人で食事をするということです。 「一人で外食することに慣れていない!」 「みんなで食べたほうが美味しいに決まっている!」 そんな声が聞こえてきそうですが、意識的に脳を休ませるという意味において、この「おひとりさまごはん」は極めて有効です。誰かと食事をすると、気を遣ってしまい、どうしても味わって食べることができなかったりします。また、「何を食べるか」などということは、他人と一緒にいると、ある程度妥協しなければならないときがあります。 一人でいることによって、食事においてさまざまなことを自由に決めることができるということも、脳がアイドリングを始める大きなポイントになるのです。私自身、ランチタイムの「おひとりさまごはん」はちょっとした楽しみでもあり、脳を休める絶好のタイミングでもあると思っています。 自分が好きなものを自分のペースで食べることで身体の栄養になることはもちろん、脳への栄養にもなります。実は、ドーパミンという報酬系の脳内伝達物質が出るのです。ドーパミンは、自分が好きなことをしているときに分泌しやすい特徴があります。つまり、自分一人で美味しいものを食べているときにもドーパミンがあふれ出ているということです。 「おひとりさまごはん」の手始めに、まずは居心地の良さそうなカフェなどに足を運んでみましょう。窓からの眺めがきれいだったり、ソファ席があってゆっくりできたりするお店がいいでしょう。 ただし、この「おひとりさまごはん」には一つ注意事項があります。 それは、一人でいることによって、ついつい時間を持て余してしまったり、手持ち無沙汰になったりしてしまったときに、すぐにスマホを取り出して、時間を潰そうとしないということです。 ここはグッと我慢して、何もせず、あえてボーッとするのです。時間をかけて一杯のコーヒーを味わってみる、あるいはゆっくり時間をかけて食事を味わうということに集中してみましょう。 本文は『脳をしっかり休ませる方法』(三笠書房)より一部抜粋・編集しています。 画像提供:Adobe Stock