夫の退院日に病院へ「菓子折り」を持っていきましたが断られました…受け取れないルールがあるのでしょうか?
大きな手術が成功したときや長期の入院生活のあとなど、病院にお世話になったお礼として菓子折りを渡したい方もいるでしょう。しかし、病院によっては菓子折りの受け取りを断られるケースがあります。 菓子折りの受け取りが可能かどうかは、病院の規定により異なるため、事前の確認が必要です。今回は、病院への菓子折りが問題ないのか、また渡せる場合の価格相場がどのくらいなのか、などについてご紹介します。
菓子折りを受け取ってもらえるかは病院によって対応が異なる
お礼の菓子折りは、病院によって受け取ってくれるケースと受け取ってもらえないケースがあります。そのため、まずは病院に菓子折りを渡しても問題がないのか事前に確認してから持っていきましょう。 例えば、A病院ではお菓子を受け付けており、受け取ったお菓子を画像付きでホームページに掲載するとともに、感謝の意を表しています。一方、B病院では受け取りをすべて拒否することがホームページに明記されており、菓子折りは渡せません。
国公立病院の場合は法律違反になる可能性も
病院の運営が国や自治体の場合、所属している医師や看護師が公務員のケースがあります。もし公務員だった場合、患者から菓子折りなどの贈与を受けることは法的にできないでしょう。 刑法197条には「公務員が、その職務に関し、賄賂を収受し、又はその要求若しくは約束をしたときは、五年以下の懲役に処する。この場合において、請託を受けたときは、七年以下の懲役に処する。」と定められているためです。国公立病院の職員が菓子折りを受け取ったときも、この収賄罪の規定に抵触する可能性があります。 受け取った看護師や職員などに処分が下されるケースもあるため、国公立病院を利用したときは感謝の気持ちを直接伝えるにとどめておいたほうがいいでしょう。なお、一般地方独立行政法人による運営の場合は、公務員ではないため菓子折りを受け取ってもらえる可能性もあります。分からないときは、事前に病院へ確認しておきましょう。
もし渡すなら高すぎないものを
利用している病院が国や自治体による運営ではなく、菓子折りの禁止規定もないときは、あまり高すぎない範囲で用意しましょう。2000~5000円程度の職員で分けやすい個包装のお菓子がおすすめです。 なお、菓子折りではなく商品券や現金を渡すことは控えた方がいいでしょう。ほかの患者に便宜を図ったと思われたり、受け取った職員の方が注意を受けたりする可能性があるためです。