ビットコインマイナー、5月より6月の方が収益性が高かった:ジェフリーズ
ビットコイン(BTC)のマイニングは、その価格が2%上昇し、ネットワークハッシュレートが5%低下した6月の方が5月よりも収益性が高かった。また、市場が半減の影響に順応したことも要因として挙げられる。投資銀行のジェフリーズ(Jefferies)は7月8日に発表した調査報告書でこのように述べている。 「6月は、5月に最も顕著だった半減の影響から緩やかに回復した月だった」とアナリストのジョナサン・ピーターセン(Jonathan Petersen)氏は記している。 ハッシュレートとは、プルーフ・オブ・ワーク・ブロックチェーン上の取引のマイニングと処理に使用される総計算能力のことで、業界内の競争とマイニング難易度の指標となっている。4月に実施された4年ごとの報酬半減により、マイニング報酬が50%削減されたため、ビットコイン供給量の増加率が鈍化した。 ジェフリーズは、中立評価のマラソン・デジタル(Marathon Digital)の目標株価を24ドルから22ドルに引き下げました。また、アルゴ・ブロックチェーン(Argo Blockchain)ADR(米国預託証券)の目標株価を1ドル50セントから1ドル20セントに、イギリスで取引されている株式の目標株価を11.9ペンスから9.5ペンスに引き下げた。同社に対する「中立」の評価は維持している。1ADRは10株に相当する。 同行は、収益源の多様化とAIおよびクラウドコンピューティングインフラに対する需要の高まりを活かすため、多くのビットコインマイニング事業者が高性能コンピューティング(HPC)や人工知能(AI)ホスティングに軸足を移していると指摘した。 「この戦略的転換は、特に最近の半減期イベント以降、ビットコインマイニングの収益性の低下によって推進された」とピーターセン氏は書いている。 アメリカで上場しているマイニング企業が新たにビットコインを生産した割合は6月に20.8%と、5月の19.1%から増加したとジェフリーズは述べている。新しい機材を導入し、ネットワークハッシュレートが低下したためだ。 6月に最も多くのビットコインを採掘したのはマラソンで、590BTCだった。ただし、これは5月よりも4%少ない。クリーンスパーク(CleanSpark)は445のトークンを採掘し、7%の増加となった。また、マラソンのハッシュレートは、毎秒31.5エクサハッシュ(EH/S)で、アメリカの上場マイナーの中で依然として最大であり、ライオット・プラットフォームズ(Riot Platforms)が22EH/Sで2位となっていると報告書は付け加えている。 |翻訳:CoinDesk JAPAN|編集:井上俊彦|画像:Shutterstock|原文:Bitcoin Mining Profitability Rose in June as Market Adjusted for the Halving: Jefferies
CoinDesk Japan 編集部