雑誌「男の隠れ家」編集部が選んだいいもの。どんな形の爪にもフィットする刃の曲線美
■美を作り出す道具は、それ自身も美しく・・・・・・ ■●諏訪田製作所(新潟県)× つめ切り 【関連画像】雑誌「男の隠れ家」編集部が選んだいいもの。どんな形の爪にもフィットする刃の曲線美 (※その他の写真は【関連画像】を参照) 世界有数の刃物産地、新潟県三条市に拠点を構える諏訪田製作所。創業は大正15年(1926)、関東大震災後の住宅復興需要にあわせて初代・小林祝三郎が大工職人のために「喰切」を製造したのが始まりである。 喰切とは釘やネジの頭を切断するニッパーの前身ともいえる道具。以来90余年、「両側の刃がピッタリと合わさることで対象を切る」というニッパー型刃物に特化した製造所として材料を吟味し、完成まで一貫して丁寧な製造にこだわり続けてきた。 そして昭和25年(1950)に瓢箪型爪切りを発売すると、家庭用刃物の業界でも地位を確立していくことになる。 諏訪田製作所の爪切りはカスタムナイフにも使われる国産高級刃物鋼の棒材を使用する。この棒材に1000℃以上の高熱と400tの圧力を加え鍛造し、上質な鋼に仕上げたら部品ごとに打ち抜く。 このとき、もとの棒材の約3割程度しか使用できないという。 職人業は鍛造だけではない。部品を組み立てた後に行う刃先の部分を削っていく研磨作業も、かなり高度な技術を要する。 サンドペーパーは目の粗いものから細かいものまで段階的に使用することで、表面がより滑らかで美しく仕上がる。とくに刃先の薄い部分、閉じたときに合わさる部分は鋭い感覚が重要だ。 さらに爪は巻き爪などの形や厚さなど、人によってさまざまな違いがある。 誰が使ってもどんな爪に対しても、しっくりくるように、刃の部分に絶妙なカーブを作り出しており、ここには職人の削りの技術が生かされている。 手入れ後の滑らかな仕上がりは世界でも評価されており、国内外のプロのネイリストや医療従事者も愛用している。 ハイカーボンステンレス鋼を使用しているため、強度はもちろんのこと錆びに強く手入れもしやすい。 なかでもMIRRORモデルは、美しさに特化した逸品。職人が一点一点磨き抜くことで、鏡のような手仕上げになっている。 熟練職人が何種類もの研磨材を使用し、時間をかけて丁寧に磨き上げることでしか出せない輝き。まさに諏訪田製作所がめざす「完璧なものづくり」の精神を映し出しているといえよう。 MIRRORは刃先から持ち手に至るまで鏡のように美しい光沢で包まれている。もちろん、機能性は変わらない。 どんな爪にも対応する刃先や、握りやすく切りやすい柄の部分にいたるまで、諏訪田製作所の美しく完璧なものを作ることをめざした思いが形になっている。 【商品概要】 製品名:つめ切り MIRROR(L) 価 格:2万7500円 サイズ:全長約120mm、刃長約14mm、刃開口約20mm 重量:約85g 素材:ステンレス刃物鋼 付属:収納箱、手入れ用クロス 諏訪田製作所 工場はオープンファクトリーと名付けられた見学スペースがある。職人の技術を自分の目で見られる 新潟県三条市高安寺1332 TEL:0256-45-6111 公式HP: