米フォーブス選「世界を変える30歳未満」、ソーシャルインパクトを目指す若きリーダー
フォーブスは12月3日、毎年恒例の「30 UNDER 30」リストの2025年版を発表した。今年で14回目となるこのリストは、ビジネスやカルチャー、起業を通じて意義ある変革を生み出している北米の20の分野の30歳未満のリーダーたちを称えるものだ。 ここでは、本年度のリストの「ソーシャルインパクト部門」の受賞者を紹介する。ここに選ばれたメンバーは、気候変動やメンタルヘルス、選挙などの分野の課題に取り組むスタートアップを通じて、より良い社会の実現を目指している。 非営利団体(NPO)の助成金の申請を支援するテクノロジー企業Temelioを立ち上げた28歳のマヤ・クッパーマンは、多くの起業家と同様に、自身が以前の仕事で欲しかったツールを開発した。彼女は、NPOが行なう助成金の申請プロセスが、どれほど手作業に依存しているかを知ったことで、この分野のためのより良いテクノロジーを提供しようと考えた。 「この分野は非常に動きが遅いので、基本的なソフトウェアを導入するだけで、人々の働き方を大きく変えられると気づいたのです」と語るクッパーマンは、非営利のスタートアップであるTemelioをルスウィック・パティレディ(29)と共に立ち上げた。 しかし、個人的な経験を活かしてビジネスを立ち上げたのは、彼女だけではない。25歳のオリビア・エイブラムスは、7歳でマダニが原因で発症するライム病と診断された自身の経験から、再利用可能なダニ除去ツールを提供する企業のTiCK MiTTを共同創業した。また、29歳のジャレッド・フェントンは、複数の大学時代の友人が自殺を図ったことがきっかけで、大学生のメンタルヘルスを支援する企業のThe Reflect Organizationを起ち上げた。 さらに26歳のアデオラ・アジャニは、最初に務めた企業の1つで女性の給与が男性の同僚よりも40%も低いことに気づいた経験から、女性が職場で直面する課題を解決し、キャリアの発展をサポートするFem Equityを設立した。