生足が寒々しいミニスカ女性がズラリ…「立ちんぼ」は年の瀬の歌舞伎町にも 「私服警官に逮捕されるから、大久保公園はもう危ないって…」
警視庁による年末特別警戒がスタートした12月13日、新宿・歌舞伎町は、忘年会後らしき酔客たちでごった返していた。 【写真20枚】男女の“交渉”の瞬間も! 生足あらわな「立ちんぼ」のリアルを激写 近年、観光名所でもある歌舞伎町では記念写真を撮る外国人観光客が増加傾向にある。彼らに人気の撮影スポットはいわゆる「トー横」地区。思い思いに着飾ったコンセプトカフェの呼び込みの女性がズラリと並んでいるからだ。 歩きながら缶チューハイを飲んでいた外国人がその一人に話しかけ、店のシステムの説明をうれしそうに受けている場面も見られた。これだけならインバウンド消費の一場面で済むのだが、ディープな歌舞伎町に一歩入るとあまり彼らには見せたくない光景が――。 ***
「立ちんぼ」のメッカ
歌舞伎町の外れにある大久保公園周辺。いわゆる「立ちんぼ」のメッカとされる場所だ。暗い路上には、寒そうな短いスカート姿の若い女性が20人ほど、ガードレールに寄りかかったり、しゃがんだり、それぞれが一定の距離を置いて並んでいた。立ちんぼの女性たちの数より多かったのは、この光景を求めてやって来た見物客たち。彼らの好奇の視線にさらされながらの「客待ち」である。 その中の一人に近寄り、おずおずと話しかけたのは初老男性。自分の父親よりもずっと年上だろうその男性に女性は目を合わさぬまま、そっけなく受け答えしている。話すこと数十秒。交渉は成立しなかったのか、男性はトボトボと立ち去った。
「ヘタに交渉しようものならその場で逮捕される」
巡回してきた都の警備員が立ちんぼの女性に声をかけるシーンも。彼女は問いかけを完全に無視し、何も答えない。警備員がさらに話しかけようとすると、彼らを振り切るようにその場を離れていった。気が付くと、彼女の周囲にいた女性たちも皆、別の場所に移動したあとだった。 数分後に元の場所へ戻ってきた自称22歳の女性はこう言う。 「最近はリーマンのふりをした私服のお巡りが声をかけてきて、ヘタに交渉しようものならその場で逮捕される。ここ(大久保公園)はもう危ないからって、ホテル街のほうで立つようになった子も多いんです」 実際、10月から始まった警視庁の集中取り締まりで、未成年の少女を含む約50人の逮捕者が出た。彼女たちが大久保公園周辺を避けて“営業”するのは、私服警官に狙われないための工夫なのだ。 寒空の下、冷やかしの見物客の隠し撮りを避けつつ、警察の取り締まりにも注意しながら客を待つ。これもまた、年の瀬の一つの風景になってしまったのか。
撮影・西村純 「週刊新潮」2024年12月26日号 掲載
新潮社