今さら聞けない、中古スマホ「赤ロム」の危険性と「意外なメリット」
なお有償保証に入らなくとも、赤ロム保証は通常保証の範囲内で永久的に提供されることが多いです。たとえばゲオの場合、商品と同梱されている「納品明細書」があれば期限を問わず交換もしくは返金対応が行われています。 つまり、総務省のワーキンググループで赤ロム規制が話し合われている現状ではありますが、そもそも従来と比較し、民間レベルでの赤ロム対策は非常に充実しているのもまた事実です。販売店側での保証があまり充実していなかった時代と比較すれば、赤ロムの危険性はだいぶ薄れていると言っても過言ではないかもしれません。
「赤ロム」は決して悪いことばかりではない!
「赤ロム」の禁止が議論されている昨今ですが、赤ロムは必ずしも「悪いことばかり」のものでもありません。危険性の陰に隠れがちな赤ロムのメリットも2点ほど最後にご紹介します。 ■そもそも「代金を払わない人」への対策として有効 赤ロムは分割払いや割賦払いで料金を支払わない人への対策という一面があります。キャリアにとっては未払いのリスクを軽減し、不正利用を防止する方法の一つです。そのため、赤ロムがなくなることで、割賦支払いを途中でやめて端末を中古販売店に売り払う人が増える可能性があります。 すると、キャリアにとっては店頭での端末販売時に、その購入者が本当に信頼できる人物なのかを厳しくチェックせざるを得なくなるでしょう。赤ロム規制は新規のスマホ購入のハードルが大きく上がってしまうリスクをはらんでいます。 ■「赤ロム保証」を使った中古スマホの購入テクニック より身近なトピックとしては、中古スマホ販売店で「あえて赤ロム端末を買う」という購入テクニックが使えなくなるのも寂しいところです。中古販売店では赤ロムの危険性がある端末は「△」(残価があり、将来的に端末が赤ロムになる可能性がある)と明記されたうえで販売されていることが多いです。
こうした「赤ロム」をあえて購入し、なおかつ赤ロム保証に入っておけば、万が一本当に赤ロムだった場合も返金もしくは同等品に代えてもらうことが可能です。赤ロムでなかった場合はそのまま使い続けることができます。 たとえば、中古販売店「イオシス」の場合、「△」で売られている端末が本当に赤ロムになってしまう可能性は0.15%とのことです。つまり、端末が赤ロムになる可能性は非常に低く、万が一があっても保証があるため、安心です。 赤ロムの端末は、ネットワーク利用制限がかかっていない端末より非常に安価に売られているケースが多いです。そのため、「中古かつ赤ロムの端末を買う」のはお得にスマホを入手する一つの手段でもあります。 そうした購入テクニックが、今後は使えなくなる可能性があるのはスマホ好きとしてはちょっと寂しい点でもあります。今後の総務省のワーキンググループによる議論の進捗から目が離せないですね。
オトナライフ