「甘じょっぱさとミルク感、そして…」47年間売れ続けている人気のお煎餅「雪の宿」が大切にしていること
三幸製菓が手掛ける「雪の宿」は、甘くてしょっぱい味、そして特有のミルク感が特徴のお煎餅です。どこか懐かしくてほっこりするお菓子というスタンスを崩さずに、新しいフレーバーも展開しています。前回の記事では、開発の裏話を三幸製菓マーケティング部の須田和恵さん、中田優さん、製品開発部の本間由里子さんにお聞きしました。一方、2024年で発売から47年を迎え、目の前にある50周年に向けては課題もあるようです。この記事では、販売戦略や今後の展望についてお聞きしていきます。 【マンガ】カナダ人が「日本のトンカツ」を食べて唖然…震えるほど感動して発した一言 <「お煎餅」なのに「プリン風味」や「メロンパン風味」…意外な新フレーバーで人気の「雪の宿」が「大前提」にしていること>より続く
「雪の宿」、実はライバルが多い
スーパーやドラッグストアで買うことができる「雪の宿」を知っている人、食べたことがある人も少なくないでしょう。でも、販売する上では苦労することもあるそうです。実は競合が多いことも販売する上では無視できないことです。雪の宿の甘じょっぱくてミルク感のあるあの味は、他にはないものといえます。 でも「甘い」ことを考えるとお煎餅だけではなく、チョコレートやクッキー、飴などもライバルになってくるのです。これだけの広いカテゴリーでは競争相手となるお菓子の数も無数にあります。その中で雪の宿の魅力をどうやって伝えていくのか。ここが最も大変なことなのだそう。 伝え方の1つがフレーバー展開です。前回の記事でも触れていますが、雪の宿は季節に合わせて春は抹茶や桜など春を感じられる味、夏はチーズケーキや塩バターキャラメル、はちみつカマンベールなどのさっぱりとした風味、秋はさつまいもや栗といった秋の味覚、そして冬には通常の雪の宿よりもミルク感のある特濃シリーズが販売されます。 他にもプリン風味やメロンパン風味、コーンクリーム風味など、少し変わったフレーバーもあります。このようなフレーバーは世の中のトレンドを取り入れていますが、飽きることのないフレーバー展開をさせることで消費者をワクワクさせる、そしてお菓子コーナーでも自然に手に取ってもらえるようにしています。
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