自動車産業における実用化に期待も…夢の新素材・セルロースナノファイバーの”いま” コストがネックで量産化進まず
植物由来の新素材でSDGsにも適合すると言われるセルロースナノファイバー。軽くて強く、保湿性に優れるなどの特徴があり、様々な分野で製品化が進んでいるが、コスト面などで課題が残っている。 【動画】夢の新素材!セルロースナノファイバーの今 製造コストがネックで量産化が進まず
セルロース素材は木材パルプを原料とする繊維で、環境にやさしい。 プラスチックなどに混ぜて使うことで軽くて強度が高い製品ができるほか、食品に混ぜることで保湿性が増すことで知られている。
木から作られた未来の車
中でも期待されているのが自動車産業におけるセルロースナノファイバーの実用化だ。 展示会には環境省や自動車メーカーなどが連携して作った木から作られた”未来”の車が展示された。
ボンネットやドアパネル、窓ガラスの素材としてセルロースナノファイバーが使われていて、強度を増した上で車体の軽量化を実現した。 これにより燃費が向上し二酸化炭素の排出削減につながる、まさに”未来の車”だ。
強度を増すには難しい技術が必要
富士市にあるプラスチックの原料を作る合成樹脂メーカー・エフピー化成工業。 近年、セルロースナノファイバーを使った合成樹脂の開発や製造に注力している。
エフピー化成工業・赤澤英郎 社長: 我々は木材由来のセルロース繊維をプラスチックに配合している。細かくしたセルロースをポリプロピレンというプラスチックの中に練り込む。セルロースを均一に樹脂の中に分散させることで強度のある樹脂を作るが、(セルロースを均一に)分散させるのは非常に難しい技術と言われている
一般にセルロースナノファイバーは油を原料とする樹脂とは混ざりにくいと言われ、各社が開発にしのぎを削る中、エフピー化成工業では7年以上の歳月をかけて独自の製法で合成樹脂を作り出すことに成功した。 他の企業と連携しながら製品化に向けた取り組みを進めていて、今回の展示会でも自動車メーカーがエフピー化成工業の合成樹脂を使って作った、バンパーグリルや内装品を採用した自動車が展示されている。
【関連記事】
- 兄からは尿を飲まされた上に性暴力 祖父母からは「金をあげるから母親に暴力を振るってほしい」と言われ…明らかになった凄惨な生い立ち 祖父母と兄殺害の罪で起訴された元警察官の裁判
- 顔出しありに避妊具なし 150人以上をAV出演させ売上3億円か 被害女性が語る勧誘から撮影まで
- 授業中に男性器の俗称を連呼 担当外された逆恨みで校長恫喝 さらに生徒を提訴 とんでも教師に停職処分
- 残高不足に気づかずバスに乗車した小学校低学年の児童に運転手が威圧的な態度…強い口調で注意し謝罪を強要 児童は猛暑の中で歩いて帰宅 当日の最高気温は37.7℃
- てんかん隠して免許更新 発作の兆候を認識して早退した直後に事故を起こして1人を死亡させるも「責任能力なかった」と無罪主張