年齢とともに気になる「薄毛問題」。意外と知らない"抜け毛と脱毛"の違いとは? 対処法を米専門医がアンサー
お風呂で頭を洗っている時や、ブラシで髪をとかしている時、「おや?」と思わず二度見してしまうくらい髪が抜けたことはないだろうか。もしくは鏡でふと自分の頭を見た時に、「あれ、私の分け目ってこんなに薄かった?」と心配になった人もいるかもしれない。 【写真】夜眠れない、仕事でチャンスを受け入れない…「中年の危機」かもしれない17の兆候 これは単なる抜け毛?それとも脱毛・・?どちらなのか、正しく判断できている人は意外にも少ない。抜け毛と脱毛はまったくの別モノなのに、混同されていることが多いからだ。 そこで、2つの違いと、どのくらいの抜け毛までが正常なのか、皮膚科医に相談すべきタイミングはどこからなのか、専門家に話を聞いた。
抜け毛とは?
「抜け毛は髪の自然な生え替わりサイクルの一部。1日に50~100本ほど抜けるのは全く正常なことです」と、Kopelman Hair Restorationの毛髪回復医ロス・コーペルマン医師は述べる。実際、抜け毛自体は健康的なことだと言う。皮膚の再生や、死んだ皮膚細胞(角質)が剥がれ落ちるのと同じで、毛包は成長、休止、脱落のライフサイクルを繰り返している。 また、ブラッシングやシャンプーによって抜け毛が悪化することはないと、LM Medicalの有資格皮膚科医モーガン・ラバックは言う。
脱毛とは?
脱毛とは大量の抜け毛がいつまでも続くのが特徴だとコープマン医師は説明する。その結果、薄毛や毛髪のない部分が目立つようになる。こうした場合は通常の脱毛サイクルではなく、毛包が「損傷したか、毛を作り出すのを止めている状態」だと言う。臨床的には、これは脱毛症と呼ばれ、遺伝や化学療法、ホルモンの変化、自己免疫、甲状腺疾患、老化、環境など原因はさまざまだ。
抜け毛と脱毛の違い
季節の変わり目や極度のストレス状態にある場合、いつもより抜け毛が多いと気づくこともあるかもしれないが、実はそれは通常の範囲内で、自然に解決することが多いとコープマン医師は言う。だが、「抜け毛と脱毛の大きな違いは、抜け毛は一時的な成長サイクルの一部である一方、脱毛は治療しないで放置すると、永久的な薄毛やハゲの原因になる場合が多いということです」。 人の頭皮には通常、10万個以上の毛包があるから、1日に100本やそこら抜けても基本的に見た目は変わらないが、脱毛となると見た目にも変化が出てくるのだ。