トランプ氏、暗号資産をどう変える?
広範な市場への影響
今年現時点まで、暗号資産価格の上昇は主にビットコインとわずかな人気トークンによるものだった。CoinDesk 20 Indexの20銘柄のうち、11月1日時点でプラスになっていたのは6銘柄だけだった(ビットコイン・キャッシュ、レンダートークン、ニア、ビットコイン、イーサリアム、ソラナ)。 選挙が終わり、CoinDesk Indicesのマネージングディレクターであるアンディ・ベア(Andy Baehr)は、幅広い上昇を予想している。 「昨年の今頃は、ビットコインETFへの期待が市場とセンチメントを押し上げ、ビットコインが主導していた」とベア氏。 「今年は、より幅広い暗号資産の普及につながる、より優れた規制フレームワークへの期待が高まっている。高速なレイヤー1およびレイヤー2ブロックチェーン、そしてDeFi(分散型金融)は、市場が成長機会を促進する、より優れた市場構造を理解するなかで利益を得ることが期待される」
ユニスワップを筆頭にDeFiにメリット
DeFi(分散型金融)トークンの価格は、今サイクルでは比較的落ち着いている。しかし、それはすぐに変わる可能性がある。 「トランプ氏は選挙キャンペーンで、米国を暗号資産の主要ハブにすると公約しており、DeFiにとってより有利な規制につながる可能性がある」と、米CoinDeskのデータおよびトークン担当副編集長シャウリャ・マルワ(Shaurya Malwa)は述べた。 「同氏のキャンペーンは、暗号資産に対する規制負担を軽減する方向性を示しており、DeFiプラットフォームが米国で運営しやすくなる可能性がある。これは、トークン・オファリングに関するより明確なガイドラインを意味し、SEC監督下で特定のトークンを証券ではなくコモディティとして認める可能性もある」 「トレーダーはすでにトランプ氏の大統領就任を好意的に受け止めている」とマルワは指摘。 「ユニスワップ(UNI)は24時間で15%上昇し、同プロトコルの開発者が米国で証券を販売したとしてSECが提訴したことに関する懸念は沈静化している」