iPhoneのバッテリーが劣化してきた…交換した方が得になる条件、そして1万円を超える純正品のコスパは?
交換にまつわる体験記は以上ですが、ではこうしたバッテリーの新品交換が、費用対効果という点で優秀か否かについて考えていきましょう。 今回は、交換費用は筆者は自腹で支払いましたが、AppleCare+に加入していて、なおかつバッテリー残量が80%未満となった場合は、無償交換の対象となりますので、やらない手はないでしょう。交換にかかるコストと言えば、実際にApple Storeに足を運んだり、発送の手続きをする手間と時間のみです。 では今回の筆者のように、有償の場合はどうでしょうか。この場合、該当のスマホを今後どれだけ長く使い続けるかで判断するのがよさそうです。
2年程度はスマホを買い替えないという前提が大事
筆者の場合、該当のiPhoneを入手してから今回のバッテリー交換までに約2年間使用しており、また今後2年程度は、このiPhoneを引き続き使う予定でいます。いま交換したバッテリーが次に劣化するのはおそらく手放すタイミングのはずで、折り返し地点でのリフレッシュとしては、この14,500円という額は、24カ月で割ったとしても600円ちょっとということで、決して高くありません。むしろ安すぎるのではないかと感じるほどです。 ただし近いうちにスマホ自体を買い替える可能性がある場合は、あまりよい選択とは言えません。せっかくバッテリーが新品同様になったのに、1年も経たずに機種変更してしまうのは、ちょっともったいない気がします。下取りに出すに当たり、バッテリーが新しければそのぶん査定は良くなるでしょうが、元を取れるほど査定額が上がるとは思えません。 そのためバッテリーの交換は、せめて今後1年、できれば2年程度はスマホを買い替えないという前提があって成立するものといえます。言い換えると、バッテリーの劣化はスマホを買い替えるひとつの目安であり、その段階で思い切って買い替えるか、それともバッテリーを交換して延命させるかを判断するようにすれば、使い勝手とコストを両立させられるはずです。 なおここまでの話は、原則としてiPhoneの場合に限られます。iPhoneは本体価格が安いモデルでも数万円、フラッグシップモデルでは20万円を越えており、1万円台というバッテリーの交換費用をかけてでも延命させる価値はありますが、これが数万円以下の安価なスマホとなると、交換費用とのバランスを考えても、あまりよい選択とはいえません。このように、本体の買い替えにかかる金額との比較で判断するのも、ひとつの考え方でしょう。 バッテリーの交換費用は、iPhoneの場合はAppleのサイトで、それ以外の機種は交換サービスを提供している外部サイトで、おおよその費用を把握できます。自分が所有しているスマホのバッテリー交換にはどれぐらいの費用がかかるのか、まずはそれらを確認するところから始めてみてはいかがでしょうか。
山口 真弘
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