食べられるのは来年の3月まで! 天然かき氷の名店が誇る、別格の宇治金時
【ご褒美スイーツその②】かき氷「宇治」各種
こちらのお店では、抹茶のかき氷については、宇治→特選宇治→極上宇治→別格宇治(それぞれにミルクと金時をプラス可)の4つのグレードがある。これは使用する抹茶のグレードによるもので、上のものほど、抹茶本来の甘みやうまみが強まるという。
せっかくなので、最もグレードが高い「別格」に「ミルク」と「金時」を加えた「別格 ミルク 宇治金時」を。最初から、ミルク(練乳)をかけてしまうと抹茶本来の味わいがマスキングされてしまうので、別添えでお願いする。 まずは、抹茶の部分を。最初は苦み。嫌なエグミはない。さらに奥深い複雑な味わいがやってくる。舌の奥に苦みと複雑な余韻が残る。
今度は上にたっぷりとのせられた小豆とともにいただく。小豆のうまみのある甘みが抹茶の苦みとよく調和する。こちらの小豆も甘さは抑えられており、抹茶の味わい、ひいては氷の味わいを引き立てている。
半分くらい食べ進んだところで、練乳をまわしかけてみる。まったりと甘く、味が変化。氷が爽やかなので、全体としてあっさりとした甘さだ。猛暑の折、爽やかな涼風を感じさせる、2種類のかき氷に大満足。
『孤独のグルメ』にも登場した、天然かき氷の草分け的存在のレジェンド店
さて、最後にお店のことについて……こちらのお店は、1937年頃に現在の社長のお父様が町屋で創業。その後、戦争で大宮に疎開。縁あって、1947年より現在の場所で開業。「だるまや餅菓子店」の店名のとおり、餅にあんこをからめた「あんころ餅」が主力商品であったという。
かき氷も開業当時から提供。まだ家にクーラーが普及していない時代、夏場は夜遅くまでかき氷を食べにくる客が絶えず明け方まで営業し、店を閉じようとしたら豆腐屋が店を開け始めたということもしばしばあったという。
天然氷を使用するようになったのは2006年からで、“天然氷を使ったかき氷”の草分け的存在のお店だ。現在の社長の息子さんにあたる3代目が、用いる素材を徹底し、旬のフルーツを使ったかき氷などを考案。特に抹茶については、全国を回り厳選。茶師十段と呼ばれる専門家の扱う抹茶を取り寄せて、かき氷に使用。お店に「抹茶かき氷」のメニューが豊富なのはそのためだ。