”キーホルダー付き鍵”がのどに… 新型コロナ感染後に死亡も、深まる疑念 「納得できる説明をしてほしい」と遺族
●病院「鍵の誤飲と死亡の因果関係は認められない」
病院側は鍵の管理状況が不十分だったことを認めて謝罪した一方で、「大西さんが鍵を誤飲した可能性が高い」「鍵の誤飲と死亡との因果関係は認められない」という趣旨の説明があったという。 大西さんは徳島県出身で、大阪に出てきてから一代で印刷関係の会社を立ち上げた。「仕事が趣味だった」(息子談)といい、子どもにはよく「人に迷惑をかけるな」と言っていた。 2022年11月に退院する予定だったといい、家族は自宅をバリアフリー化するなどして帰りを楽しみに待っていた。 「親父は生きることに執着がある人でした。鍵がのどに詰まっていなければ、その状態が数日間放置されていなければ、今も生きていたんじゃないかと思うことがあります。確かにコロナで亡くなったのは本当かもしれないけど、鍵がのどに詰まった原因がはっきりせず、病院側の言うことが二転三転しています。ちゃんと説明してほしい」
●病院の代理人弁護士「これ以上の説明ができない」
病院を運営する医療法人の代理人弁護士によると、大西さんを担当していた看護師に当時の状況を聞き取った際、鍵をどこに置いたのかについて明確な記憶がなかったという。 昨年夏には、大西さんを担当していた医師などに遺族が直接質問して説明を受ける機会を設けた。 そうしたことを踏まえて、代理人弁護士は「現場をリアルタイムで確認した人がおらず、新しい証拠などが出てくることも考えにくく、これまで以上のことは説明ができない」とした上で、「今後もご家族から改めて質問があれば回答していきたい」と述べた。