豪住宅価格、11月は小幅上昇 22カ月連続プラス
[シドニー 2日 ロイター] - 不動産コンサルティング会社コアロジックが2日公表した11月の豪住宅価格は前月比0.1%の小幅上昇だったが、22カ月連続のプラスとなった。ただ、シドニーとメルボルンでは下落した。 10月の0.3%上昇から鈍化した。 上昇率はパースで1.1%、アデレードで0.8%、ブリスベンで0.6%だった。一方、メルボルンは0.4%下落、シドニーでは0.2%下落した。 コアロジックの調査ディレクター、ティム・ローレス氏は「メルボルンとシドニーでは住宅価格の下落が加速している」とし、中規模の州都と地方での価格上昇が全体のプラスに寄与したと述べた。 ただ、こうした市場の勢いも失われつつあるとし、6月以降は買い手需要が減退して売り物件が増加しているという。 地政学的リスク、根強い高インフレ、雇用市場の悪化、豪準備銀行(中央銀行)が来年初めに利下げする可能性の後退などを理由に、市場見通しはここ1カ月で「間違いなく悪化した」という。 ロイターが11月に実施した調査では、豪住宅価格は、供給不足と中銀による緩やかな金融緩和観測により、今後2年間は着実に上昇すると予想されている。