ボクシング世界戦でアニメヒーロー対決が実現?!ケンシロウVS矢吹はどちらが強い?
この4月に寺地が判定勝利した久田哲也(その後引退)とのV8戦は会場で観戦した。寺地自身も、不祥事を起こしてのライセンス停止処分を経てのリングで、あらゆるプレッシャーを受け、出来の悪さを認めるほどの試合内容だったが、矢吹は容赦なく斬り捨てた。 「これまでテレビでみた印象は距離感をうまくとり、ジャブも強く、下半身のフットワークもいい。しかし、こないだのような内容なら自分がKOで倒している。たいしたことない選手だな、と思った。思ったよりパンチはあると思ったが、パンチ力では自分は負けていない。向こうがKOしにくるなら、むしろこっちがKOできる。試合ではプレッシャーをかけて行く。応じてくれると思うので、どっちかが倒れるでしょう」 KO仕掛け人となることを強調。 「彼の距離は自分の距離。今回は左ジャブの差し合いになる。パンチの質も分かった上で6・4で分は悪いと思う。でも、実際の試合では勝てると思う」と冷静に分析した。 三重県鈴鹿市出身。暁小4年でボクシングを始め、羽津中時代は「強くなって女の子にもてよう」が動機だった。四日市市の四郷高ではアマチュアの東海大会を2度制し、21戦16勝5敗の成績を残した。だが、10代後半から20代前半にかけては、やんちゃで遊びたい盛りで、ジムワークのあとに朝帰りもしばしばだったというが、今は、心を入れ替えた。早くに結婚し、恭子夫人(27)との間には長女・夢月さん(11)、長男・克羽くん(8)がおり、市バスを乗り継ぎ、名古屋市北区の自宅から市内の緑ジムに通う。個人で防水施工を請け負う仕事をして家族を養っているが、家族のためには負けるわけにはいかない。 「世界戦をやることの凄さはまだ嫁さんしか分からないけれど、いつも応援してくれています」 一方の王者、寺地も、ここで夢を断たれるわけにはいかない。”カンムリワシ”といわれたボクシング界のレジェンド、具志堅用高さんが1980年に樹立した世界王座13連続防衛の日本記録更新がライフワーク。新型コロナ禍と不祥事で防衛ペースが落ちたが、年内にはV10を目指しており、コンスタントに巡って来たチャンスに気持ちも乗っている。 「コンディションはいいし、短いスパンでできるのはうれしい。相手のビデオはそれほどよく見ていない。ここは通過点。強い選手だとは思うけれど、余裕で勝つ自信しかない。僕の距離で戦って普通にやれば、中盤ぐらいでKOになると思う」