柳田大輝、パリ五輪のリベンジは東京世界陸上で 「9秒9を切るような練習を」 東洋大五輪報告会/陸上
陸上の男子400メートルリレーでパリ五輪に出場した柳田大輝(21)=東洋大=が3日、東京都内で行われた同大の五輪報告会と学内表彰式に出席した。終了後の取材では、「大学内でも取り上げてくれることで、陸上競技への注目度も高まっていくと思う。そういう意味でも貴重な機会を頂いて感謝していますし、今一度僕自身の気持ちを引き締める機会にもなったかなと思います」と感謝した。 【写真】パリ五輪男子400メートルリレー予選でレース後に笑顔を見せるサニブラウン・ハキーム、柳田大輝ら 柳田は、自身初の五輪で予選は2走を走ったが、決勝はメンバー外に。「(五輪では)予選であまりいい走りをできず、決勝でメンバーから外れるという苦い経験をして帰ってきました。カメラの前で泣いてしまうくらい悔しい思いをした」と振り返った。 会では、特別企画として参加したアスリートらによるトークショーも行われた。五輪に挑んだ時に心境を問われ、「オリンピックが始まる前はそこまで特別な感じはなかったけど、(現地に)きたら選手村でテニスの(ノバク・)ジョコビッチ選手を見かけて。今まで世界選手権とは違った雰囲気を味わうことができた」と明かした。 さらに、一緒に登壇した男子400メートル障害の小川大輝や、同大の卒業生で男子1600メートルリレー6位入賞の中島佑気ジョセフ(富士通)、吉津拓歩(ジーケーライン)、男子競歩の川野将虎(旭化成)らと和気あいあいと話す場面も。随所で仲の良さをうかがわせた。柳田は、「川野さんはもう東京の世界陸上(の代表に)決まっちゃっているんで、短距離陣からしたら後に続くしかないという感じで。いい流れを作ってくれたと思います」と、刺激を受けている様子だった。 今年は、6月に追い風参考ながら自身初の9秒台を出した。その一方で、大きな目標だった個人で五輪の出場は叶わず、リレーでも決勝は走れず。「いろんなことがあった1年だった。このままずるずると下降線をたどっていって卒業するのは嫌なので、来年につなげられる1年になったら」と語る。その先にあるのが、来年9月に国立競技場で開催される世界選手権。今オフは例年よりも1、2週間早く練習を再開したそうで、すでに来季に向けてスイッチを切り替えている。「普段はやってこなかった室内の60メートルのレースなども視野に入れながら。去年悔しい思いをした分、練習も今まで通りじゃダメ。まずは、10秒00の参加標準記録の突破(が目標)。その先に、9秒9台、9秒9を切るくらいの練習をしていきたい」と力強く語った。