【箱根駅伝】学生連合チームで1区希望の"東大ランナー"、原点は校内行事での30km走「陸上の方が高みを目指せる」
「勉強も精いっぱい食らいついています」
「大学でもレベルが高い環境で学びたい」という理由から東京大学を志した。なぜ、関西の京都大学や大阪大学ではないのか、という話になると、当時から学生連合チームの一員として箱根駅伝を走りたいという思いがあったと教えてくれた。「高校で陸上を始めてから(思いが)出てきました。『受験勉強で自分が逃げないようにするための理由』みたいなところもあるんですけど、そこをモチベーションに頑張ってきました」。現在は工学部機械情報学科で、ソフトウェアとハードウェアの両面からものづくりを学んでいる。この日の走りのように「勉強の方も精いっぱい食らいついています」。 箱根駅伝では「1区を走りたいと思っています」。その心は「特に自分が見てきた箱根駅伝の中では、中央大学の吉居大和選手(現・トヨタ自動車)や、前々回の新田颯選手(元・育英大学)の走り。集団の先頭を走る姿に憧れているので、自分もそういう姿を箱根路で見せたいなという思いがあります」。普段のポイント練習は週に2、3日。それ以外の日は、20kmのジョグをするということを秋吉の中で決めており、ジョグの最中に自分が箱根路を駆け抜ける姿を想像したり、レースプランを組み立てたりすることもあるという。 今回の学生連合チームでは、普段から一緒に練習している古川がキャプテンを務めることとなった。チームを率いる東京農業大学の小指徹監督は「最年長でもありますし、文武両道で頑張っていますし、周りの選手への求心力があるのかなと思って、私の方からお願いしました」。チームメートに先輩がいることについて秋吉に尋ねると、「自分が大学に入ったときから、ずっと古川さんの背中を追ってきました。今は一緒に高め合えているので、本当に感謝しかないですし、一緒に箱根路を走れたら最高だなと思ってます」と力強く答えてくれた。
出走すれば第96回大会の阿部飛雄馬さん以来
関西で過ごした高校時代から箱根駅伝をめざし、学業も部活も食らいついて粘った末にいま、夢の実現が近づいている。出走すれば、第96回大会で最終10区を走った阿部飛雄馬さん以来。年明けの箱根駅伝は優勝争いだけでなく、東大ランナーが出走するかという点でも注目を集めそうだ。
10000m記録挑戦競技会 4組
11月16日@相模原ギオンスタジアム(神奈川) 1着 ☆秋吉拓真(東京大3年) 28分52秒31 2着 ☆栗原舜(明治学院大4年) 29分00秒11 3着 ☆溝上稜斗(明治大4年) 29分03秒08 4着 長谷川瑠(流通経済大4年) 29分06秒48 5着 ☆森川蒼太(流通経済大4年) 29分12秒79 6着 佐野颯人(武蔵野学院大2年) 29分17秒96 7着 ☆福本陽樹(武蔵野学院大4年)29分25秒88 8着 ☆辻本幸翼(上武大4年) 29分40秒45 ※☆印は第101回箱根駅伝の関東学生連合チーム選出選手
井上翔太