Netflixシリーズ「地面師たち」大根仁監督 意識したのは海外ドラマの“容赦のなさ”【Director’s Interview Vol.426】
制作自由度の高さ
Q:CGスタッフの多さに驚きましたが、CGも結構使われているのですね。 大根:大変だったのがお寺の設定。高輪のビルに囲まれていて空撮で撮っているように見えますが、あれは全部合成なんです。実際のあの場所には、小さな寺はあるものの、あんな広い駐車場はありません。東京の郊外に寺と駐車場が隣接している良いところが見つかったので、そこを基準に素材として撮影して、それをさも都心にあるように組み合わせています。あれは意外と大変なんですよ(笑)。 Q:都心でのカーチェイスシーンもありますが、あれもCGでしょうか。 大根:カーチェイスはガチですね。ただガチでノーCGで撮影しただけです(笑)。 Q:歌舞伎町など繁華街での撮影も多いです。 大根:歌舞伎町はちゃんとした手順を踏めば撮影は出来るんです。意外と大変だったのは、第2話に出てくるホテル。ああいうリッチな場所って本当に撮影しづらいのですが、制作部が頑張って交渉してくれました。今回は犯罪モノなので、イメージの問題がありクレジットはされていませんが、大阪の某高級ホテルで撮らせてもらいました。撮影は初めてだったようですね。ゴージャスにラグジュアリーに見えるように、すごく意識しました。 Q:ホストクラブも相当ゴージャスに映っています。 大根:最近のホストクラブは内装費にすごくお金を掛けていて、実際に撮影させてもらったお店は、内装費に3億かけたそうです(笑)。ライトも天井にLEDモニターがあったりして、何も手を加える必要なく、そのまま活かして撮影しました。天井にLEDっていう発想はないなと(笑)。 Q:Netflixでの配信ドラマということもあり、内容的なものから物理的な予算まで、かなり自由度は高かったと思いますが、実際いかがでしたか。 大根:お金が掛かっているように見えましたかね。それは良かったです(笑)。やりたいことは大体できたし、追加オーダーも出来た。今までやったことのないVFXも多かったし、自由にやらせてもらいました(笑)。自由度は非常に高かったですね。
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