「築30年の家」に住んでいます。古い家でも「地震保険」は必要ですか? 火災保険の見直しを含めて悩んでいます
「火災保険の見直しをしているけど、築30年の家でも、地震保険は必要?」と疑問に思う人もいるでしょう。築年数が古い家の場合、地震保険に加入したとしても十分な補償を受けられない可能性があります。 本記事では、築30年の古い家でも地震保険は必要かについて解説します。火災保険の見直しにあわせて、地震保険が必要かどうか検討する際の参考にしてください。
地震保険とは?
地震保険は、大地震による巨額の保険金支払いに対応できるよう政府がバックアップしている公共性の高い保険です。地震・噴火、津波によって、家が燃えたり倒壊したりといった際に損害保険金が支払われます。 地震保険のみで加入することはできず、火災保険に付帯させなくてはなりません。本項では、地震保険に加入するとどのような補償を受けられるのか、保険料はどれくらいなのかについて解説します。 ◆地震保険の対象 地震保険は、建物と家財が保険の対象です。建物のみ、家財のみ、建物と家財のいずれかから選び、加入できます。なお、建物のみの地震保険に加入しても、建物の中の家財は補償されない点に注意しましょう。保険の対象とならないものは、以下のとおりです。 ・店舗や事務所のみに使用される建物 ・設備、什器、商品、製品 ・1個または1組で30万円超の貴金属や美術品 ・自動車 また、損害が一部、門・塀・垣のみの損害である、地震発生から10日を経過して生じた損害、紛失や盗難によって生じた損害も補償されません。 ◆契約金額と支払額 地震保険の契約金額は、火災保険の契約金額30~50%の範囲内です。限度額は、建物が5000万円、家財が1000万円です。建物と家財、それぞれで契約します。 保険始期が2017年1月1日以降の地震保険の保険金支払い基準は、時価を限度に5~100%です。時価とは、保険対象と同等のものを新たに購入する際、必要な金額から経年劣化分・使用分・消耗分を差し引いたものです。古い家の場合、引かれる金額が多くなるといえます。 ◆保険料 地震保険の保険料は、建物の構造・立地・耐震性能などの条件で変わります。また、築年数が増えるごとに保険料は高くなる傾向です。 地震保険の保険期間は1~5年です。保険期間が2年以上になると長期契約となり、保険料を一括で支払えます。長期契約になるに応じ、保険料の割引が適用されます。