【6月支給分から増額へ】2024年度「国民年金・厚生年金」モデル年金額の「手取り」はいくら?
国民年金・厚生年金は6月支給分から増額となります。 ただし、年金支給額が増えるほど、そこから天引きされる社会保険料と税金も高くなることに注意が必要です。 【写真4枚】年金から税金&社会保険料はどれくらい引かれるかシミュレーション 本記事では、6月支給分からの「国民年金・厚生年金」のモデル年金額の手取りがいくらかをシミュレーションするので、ぜひ参考にしてみてください。 ※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
なぜ6月支給分から増額になるのか
年金は年度ごとに支給額が改定されるため、本来は4月分の年金から受給額が増額されます。 では、なぜ実際の支給額が増額となるのは6月からなのでしょうか。これは、年金の前2ヶ月分を支払う仕組みが原因です。 4月・5月分の年金は6月にまとめて振り込まれるため、年金額が増額となるのは6月支給分からとなります。 では、6月からの年金支給額はどれくらい増えるのでしょうか。
6月からもらえる「国民年金・厚生年金」はいくら増える?
厚生労働省 「令和6年4月からの年金額等について」によると、モデル年金支給額は以下のとおりです。 ●2024年6月からのモデル年金額(額面) ・国民年金の満額受給額:月額6万8000円(前年度比+1750円) ・モデル夫婦*1の年金受給額:月額23万483円(前年度比+6001円) *1…平均年収約527万円で40年間勤務した夫(妻)と会社員経験のない専業主婦(夫)の世帯 国民年金の満額支給額は前年度比で1750円の増額、モデル夫婦(国民年金+厚生年金)の年金支給額は前年度比で6001円の増額となります。 6月からのモデル年金額を確認しましたが、実際に受け取る際には税金と社会保険料が天引きされます。 上記のモデル年金額を用いて、手取りをシミュレーションしてみましょう。
6月からもらえる「国民年金・厚生年金」のモデル年金額の手取りはいくらか
前章で確認したモデル年金額より、税金と社会保険料が天引きされた後の手取りはいくらになるのかを以下の条件でシミュレーションしてみましょう。 【シミュレーション条件】 ・東京都在住の独身70歳 ・65歳から年金受給を開始していて、収入は年金のみ。 ・基礎控除と社会保険料控除のみを適用(生命保険料控除や地震保険控除などはなし) シミュレーションの結果は以下のとおりです。 ●国民年金月額6万8000円の手取りはいくらか ・額面:年81万6000円 ・所得税:年0円 ・住民税:年0円 ・国民健康保険料:年2万円 ・介護保険料:年2万6000円 ・手取り:年77万1000円(月6万4000円) 81万6000円ー2万円(国民健康保険料)ー2万6000円(介護保険料) *各数値計算時の端数処理の関係で計算結果が一部一致していません ●厚生年金月額23万円の手取りはいくらか ・額面:年276万円 ・所得税:年4万4000円 (276万円ー110万円(公的年金所得控除)ー48万円(基礎控除)ー約31万1000円(社会保険料控除))×5.105%(所得税率) ・住民税:年9万4000円 (276万円ー110万円(公的年金所得控除)ー43万円(基礎控除)ー約31万1000円(社会保険料控除))×10%(住民税率)ー2500円(調整控除額)+5000円(均等割額) ・国民健康保険料:年20万6000円 ・介護保険料:年10万4000円 ・手取り:年231万円(月19万3000円) 276万円ー4万4000円(所得税)ー9万4000円(住民税)ー20万6000円(国民健康保険料)ー10万4000円(介護保険料) *各数値計算時の端数処理の関係で計算結果が一部一致していません 国民年金月6万8000円の手取りは月6万4000円、年金額月23万円の手取りは月19万3000円となります。