惜敗の東播磨・原正宗主将「記憶に残る試合できた」 選抜高校野球
第93回選抜高校野球大会は第3日の22日、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で1回戦が行われ、21世紀枠で出場した東播磨(兵庫)は、3年連続出場の明豊(大分)に延長十一回、9―10で敗れた。 【東播磨VS明豊】熱戦を写真特集で ◇東播磨・福村順一監督「粘りは収穫」 非常に悔しい。前半は思ったような展開にならなかった。鈴木(悠仁投手)にしても、若杉(錬投手)にしても制球が定まらなかった。相手もかもしれないが、想定していなかった展開だ。もう少し要らない走者を出さないようしたかった。投手陣の調子が悪かったが、それを含めこちらのコンディションの持って行き方が悪かった。申し訳ないことをした。4点差を追いつけた粘りは収穫。スタンドから後押しされたことが大きい。 鈴木は大会前に体調を崩した。18日ぐらいから回復したものの調整が遅れた。その中ではよく投げた。あのまま投げたとしても、相手の勢いを止められなかったと思う。若杉が力を付けてきたので、何とか(流れを)戻してくれないかなと思って勝負に出た。 やるべきことはやってきたし、精度をもう一つ上げることができたら夏も甲子園に戻って来られる。新型コロナの影響でコンディションづくりに苦労したが、動くべきところでは動けた。持っている力は出せたのではないか。(三塁から走者がスタートを切って打者もゴロを打つ)「ゴロゴー」はエンドランではないが、近い。うちは走塁を磨いてきたし、それで徹底的に得点しようと話をした。日ごろから練習をやってきたので選手にとっては普通のこと。相手の捕手が三塁へは投げてこなかったので比較的にやりやすかった。 ◇原正宗主将「動くべきところで動く、実践できた」 (初めての甲子園は)アウトを一つ取ることや、ヒットを1本打つことで、あんなに歓声が沸くんだと思い、プレーしていて楽しかった。「動くべきところは動く」と監督から言われていたし、それができたので後悔はしていない。自分たちは「ゴロゴー」で得点することを目標にしてきたし、その形で得点できたのは良かった。十回(1死二塁の場面で初球を打ち上げて凡退したが)チャンスの初球は絶対に振りにいこうと、自分の中で決めていた。実力がないだけ。打ちに行ったことは後悔はしていない。 甲子園は小さいころからの憧れの舞台。そこで野球ができることだけで舞い上がっていた。各選手とも緊張とわくわくで葛藤していたんじゃないかな。スタンドの応援は今回、声を出すことができなかったけど、応援団全員で何日もかけて踊りの練習をしてくれていたと聞いた。打席に入ったときに拍手だったり、踊りが目に入った。そこで下を向いていては申し訳ないという気持ちになった。背中を自然と押してくれる応援ですごくありがたかった。明豊相手に皆さんの記憶に残るような試合ができたのかなと思うが、これで終わりではない。夏にもう一度、この舞台に立って野球をしたい。 ◇全31試合を動画中継 公式サイト「センバツLIVE!」では、大会期間中、全31試合を中継します(https://mainichi.jp/koshien/senbatsu/2021)。また、「スポーツナビ」(https://baseball.yahoo.co.jp/senbatsu/)でも展開します。