ヴァノスとSMGの不調にご用心! BMW M3(E36) UK版中古車ガイド(2) エンジン自体は高耐久
購入時に気をつけたいポイント
■エンジン 直列6気筒エンジンは、メンテナンスを怠らなければ信頼性は低くなく、耐久性も高い。エンジンオイルの状態と、その交換履歴、回転の乱れや高負荷時のもたつきがないか確認したい。 機械的な唸りが大きい場合は、ヴァノス・システムの不調を疑う。ラムダセンサーやインジェクターのノイズにも、聞き耳を立てたい。排気ガスの煙と、触媒の状態もチェックポイント。 ■ボディ この年代のBMWは酸化しやすい。前後のフェンダーにボンネットの縁、フロント・ストラットの固定部分、サイドシル、ジャッキアップポイント、フロアパン、シャシーレッグ、ドアの下側、荷室のフロア、トランクリッドなどが錆びていないか確かめたい。 ボディパネルの隙間や、バンパーとリアウイングのフィット感を観察する。修理すると、隙間などが均一でなくなることが多い。 コンバーチブルのソフトトップは構造が複雑で、修理は高額。滑らかに動くことを予め確かめたい。 ■トランスミッションとクラッチ 各部からフルードが漏れていないか調べる。MTでは、特に2速と3速で、変速時にギアの回転数を調整するシンクロメッシュが痛みがち。クラッチは、ミートポイントと足へ伝わる感触が不自然でないか、ペダルを踏み込んで確認する。 セミATのSMGでは、すべて正常に変速されるかチェックしたい。クラッチの滑りにも要注意。 ■サスペンションとブレーキ ブレーキは、フルードのパイプが錆びがち。キャリパーは固着していないか調べる。 サスペンションは、ブッシュとマウントの劣化具合を点検する。リアのトレーリングアーム・ブッシュは、特にヘタりやすい。 ■インテリアと電気系統 集中ドアロック、パワーウインドウ、エアコン、メーターパネルのデジタルモニターなど、すべて正常か確かめたい。 運転席側のシートは、サイドボルスターが摩耗しがち。英国仕様は、本国ではオプションのレザーが標準だった。